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「本当に彼氏なのかな」
「もしかしたら由梨のお兄さんなんじゃない？」
「あの子、ブラコンで有名だったじゃん」
会話、丸聞こえなんやけどな。
由梨に聞こえへんのが、
せめてもの救い。
角の花屋さんの前、
人気のない交差点で由梨が立ち止まった。
信号は赤。
(章大、美晴たち、私の悪口言ってるんでしょ？)
あの子らの前で手話すんの、
めっちゃ辛いやろうに。
(なんも言うてへんで？
由梨と会えて懐かしいからお茶でも言われてんけど、
俺が由梨と二人きりでおりたいから断った)
そっと肩を抱き寄せる。
えっ？！て顔した由梨に、
素早くキスをした。
由梨がびっくりして、
真っ赤っかんなって、俺の胸を軽く叩く。
(なんでこんなことするの？)
(ええやん。見せつけたいねん)
今度は、おでこに、ちゅってした時。
後ろでは、よっぽど衝撃やったんか、
「嘘でしょ」
「行こっ」
蜘蛛の子を散らすように、
３人が去ってく足音が聞こえた。
(邪魔者追っ払ったった)
由梨の頭、ぽんってしたら、
しばらくぽーっとなってたけど、
俺の目を見て、可愛い、笑ってくれた。
その日は、
由梨が、初めて自分のこと色々話してくれた。
煩雑な俺の部屋で、
唯一空いてるソファに向かい合うようにして。
あぐらかいてる俺の膝の間に由梨がちょこんと座ってる。
手話の見える、
ぎりぎりの距離までくっついて。
(私ね、
これでも学校で割と人気あったと思ってたんだ。
小中高一貫教育のお嬢さん学校でね。
カーストも一番上のその中でも中心にいたつもりだった。
バイオリンのコンテストで入賞したり、
みんなに一目置かれてると思い込んでた)
(うん。せやろなあ。
由梨は可愛いし、明るいし、しっかり者やしな)
(みんな、私のこと好きだって思ってたの。
でもそれは勘違いだった)
(なんでそう思うん？)
(私が耳が聞こえなくなったの知って。
みんな、ざまあみろって、言ってた。
わがままで調子乗ってるから、
そんな目に遭うんだよって。
本当は嫌いなのに、
何かと利用出来るかもだから、
チヤホヤしてたんだって)
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イエローエイター - 久しぶりに錦戸さん主役の見たくて見返してました。やっぱりこのお話大好きです。章ちゃんバージョン追加してて嬉しかった。亮ちゃんのとこの子育ても見たい気がしますが。また、違うので亮ちゃんメインで書いて下さる事を期待しています。では、違うの読み返してます。 (2021年7月16日 14時) (
レス) id: fdbe323cf8 (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - 番外編、完結お疲れ様でした(*^^*) キャラクターが活きていてとても楽しめました、ありがとうございました♪ (2020年10月9日 21時) (レス) id: 3389004d8b (このIDを非表示/違反報告)
happiness☆(プロフ) - foolさん、番外編、素敵なお話でした。本編・番外編共にこの先も見てみたいなぁと思いました。いつも、素敵なお話をありがとうございます。 (2020年10月9日 18時) (レス) id: 665999d5e7 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 番外編の完結おめでとうございます。読むことができて嬉しいです！ありがとうございます！みんなが優しくて、私もこんな風に思い合って大切にしていきたいなぁと感じました。これからも応援しています。 (2020年10月9日 16時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 本編も番外編も、素敵なお話でした。ありがとうございました。こんな素敵な人達が増えてきたら本当にいいな。と思えるお話で大好きです。 (2020年10月9日 8時) (レス) id: 177d327f15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2019年9月11日 17時
