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お詫びのチュロスは誠也くんと半分こしながら
のんびり遊園地を回る。
フォトスポットで2人で写真撮ったり
射的やってお揃いのキーホルダーもらったり
メリーゴーランドで白馬に乗る誠也くんにときめいたりしてたら
いつの間にかお昼も過ぎてて。
お天気もえぇからポテトとか唐揚げとかいっぱい買って
外のテーブルで食べることにして。
誠「めっちゃごちそうやん(笑)」
「食べきれるかなぁ？」
誠「まぁ、どうにかなるやろ」
「誠也くん、こっち向いて」
誠「ん？ぴーす」
おちゃめにダブルピースする誠也くんを撮ってから
美味しく食べてたら、ふとスマホが明るくなる。
「あ、こじけんからLINEだ」
誠「え、なんて？」
「『あだっちーデート楽しんでるぅ？
授業のレジュメ送っとくから確認よろ。
ちなみにデートのレポートは提出いらないです』だって(笑)」
誠「うるさ(笑)
うまいこと言うてるつもりなん腹立つな」
「こじけんらしいけどね(笑)」
ありがとうって返信を送ったら
いつの間にかじーっとこっちを見てる誠也くん。
「ん？どうかしたん？」
誠「Aってさ、小島とおる時よぉ笑ってるよな」
「え、そうかなぁ。
こじけん面白いから、それで笑ってるんかも(笑)」
誠「ふぅーん……、」
唇をツンってさせてポテトを食べるのかわいい。
写真撮りたいなぁってスマホを持ったら、
誠「あかんで、今日はもう小島禁止やから」
「え？」
誠「小島のLINEは既読スルーしといて」
「え、あ、」
スマホを持ってる手に誠也くんの手が重なって
スマホはテーブルの上に逆戻り。
「誠也くん、」
手の甲をゆっくり撫でるのがくすぐったい。
誠「今日は俺とデートしてるんやから、
よそ見したらあかんやろ？」
「う、うん、」
誠「小島はお家帰ってから。いいですか」
「はい、」
誠「よし、えぇ子」
こうして「こじけん禁止令」っていう世にも奇妙なお触れが出たけれど、
誠也くんってこじけんにはちょっとだけ強いって言うか、
仲がえぇのはもちろん分かってるけど
たまにツンツンしてるん、なんでなんやろう？
男の子ってみんなそうなんかなぁ？
女子高育ちには分からへん男の子同士の距離感に首を傾げてたら、
誠「お、このパンうまっ。
A、あーん」
「あーん、ん、おいし！」
誠「やろ？」
考えてたことなんて全部どうでもよくなっちゃうくらい
誠也くんといる時間はずっとふわふわして、甘い。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年11月4日 1時
