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1着目。綺麗めブラウスとロングスカート
「やっぱ清楚系王道やけど似合うなぁ」
2着目。もこもこカーディガンとワンピース
「え、もっとこんなん着てえぇのに」
3着目。柔らかめの革ジャンとジーパン
「めっちゃ気ぃ強そう、けど好きやなぁ」
4着目。がっつりスリットが入ったタイトスカート
「えへへ♡」
結「大晴くん、……知ってて入れたでしょ？」
「えー知らん知らん(笑)」
結「こら」
ちら見えする太腿ににやにやしてたら
近くにおった男の店員が「おぉ、」って言うたんが聞こえて
慌ててカーテン閉めてユキさんを隠す。
結「どうしたの？」
「やっぱそのスカートはあかん！却下！」
結「えぇ……」
さっきの店員を威嚇しながら
自分用に秋物のアウターとか見てたら
今度はなかなか出て来ぉへんくて
トントン、って試着室ノックしてみる。
「ユキさん、大丈夫ですか？」
結「あ、うん。一応着てみたけど、」
「あと残ってるんあのニットでしょ？
あかんかったん？」
絶対似合うって思うたのに
めっちゃ渋ってる声が聞こえてくるから
こうなったら直接見ちゃえ！ってことで、
「開けるまで3，2，1、」
結「え、きゃぁ！」
シャッ！
試着室の端で小っちゃなってるユキさんは
オレンジのニットと、下に膝丈のレザーのスカート着てて
今までん中で断トツでかわいくて。
「ユキさんめちゃめちゃ似合ってるやん！
襟元もダボってしててかわいいし、え、もう最高！」
結「あ、ありがとう、でも」
「これ着て今日デートしようや！
秋っぽいし、俺もレザーのアウター見つけたんで
ワンポイントリンクコーデしましょ！」
結「えっ」
「……あかん？」
ここは必殺の上目遣いでかわいくおねだりしてみる。
ちっちゃく唸ってたユキさんは
覚悟決まったんか「……分かった」って
ゆるい襟元をきゅっと握った。
「よっしゃ！
ならお会計してくるんで、ユキさん待っててください」
結「え、待って自分で払うよ」
「だーめ。ここは俺にえぇカッコさせて、な？」
結「あ、待って！」
試着室にユキさん閉じ込めたら
別の女の店員さん呼んでさっさとお会計してもらう。
「買ったー！えぇ買いもんした！」
結「……この借りは、後で返すから」
とか言うて、襟に顔埋めてこっち睨んでるけど
かわえぇから全然怖なくて(笑)
「そんじゃ次行きましょ！」
ってまたさりげなく手を繋いだら、今度はちゃんと握り返してくれた。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年11月4日 1時
