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ユキさんが福本家の車の助手席に座ってる景色に慣れへんくて、
信号止まるたんびにチラチラ横見ながら
昨日、こじけん達と誕生日前日祭した話とかしてたら
ふと、ユキさんは黙って外を見てた。
「酔いました？」
結「え、ううん。ちょっと考え事」
「部活関係ですか？」
結「まぁ……色々かな」
「ふーん……、何度も言ってますけど抱え込むん禁止ですからね。
関係あるんならちゃんと言ってくださいよ？」
結「んふふ、分かってるって(笑)」
「ならえぇけど、」
とりま部活関係じゃないんなら深くはツッコめへんし
ちょっと不満げにユキさんを見てたら、
首元が気になるんかまたタートルネックを触ってる。
「そのタートルネック、暑ないんですか？」
結「うーん、ちょっと暑いかも(笑)」
「やっぱり。なんで着てきちゃったん(笑)」
結「慌てて部屋を出てきたからあまり考えてなくって。
上にあるもの引っ張ったらこれだったかな」
「へえ、なんか珍しいっすね。かわえぇけど」
呆れたように笑ったユキさんとまた何でもない話しながら
目的の場所に着く。
「とうちゃーく！」
結「ショッピングモール？」
「そうです！服とか色々見たいなぁって」
結「服、あんまり詳しくないけどいいの？」
「えぇよ(笑)
せっかく車出したんやしなんか買い物したいやん。
ユキさんのかわえぇ恰好も見たいし。ねっ、いいでしょ？」
甘えた表情して上目遣いしてみたら
恥ずかしそうに目をそらすから
ユキさん、やっぱこの顔に弱いんやなって手応え感じながら、
それならって、しれっと手も繋いでみる。
結「手、繋ぐの？」
「やっぱデートやし？
お誕生日のわがままってことで付き合ってください、ねっ？」
結「……ズルいなぁ。
かわいいから断れないの」
「えへ♪
あ、このニットめっちゃえぇやん！
ユキさん似合いそう」
さっそくえぇ感じのオレンジのニットを見つけてユキさんに当ててみる。
「うん、めっちゃかわいい！」
結「こんなかわいいのいけるかなぁ」
「大丈夫ですって！
試着してみましょ？
あ、ついでにこれとこれとこれも、」
結「えっ！？」
目についた似合いそうな服も合わせて
ユキさんと試着室に押し込む。
「着替えられへんかったら呼んでください♪」
結「……入ってきちゃだめだからね？」
「あれ、バレた(笑)」
そりゃそうやんな(笑)
自覚あるくらい浮き足立ってる気分も今日は心地いい。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年11月4日 1時
