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結「あ……、橋本くん」
―ねぇ、だから涼でいいって(笑)―
甘い声でそう言って通路から降りてくる
「橋本くん」とか言うイケメンその2。
あかん、俺、今日で何人のイケメン見てるん？
しかもユキさん絡みでとか
いっちゃんモヤモヤしかせぇへん場面で。
涼「試合見てて「めっちゃかわいい子いる」って思って探してたら
Aちゃんだったからさぁ、
ちょっとときめいちゃったよね(笑)」
結「あはは、ありがとう」
隣の席にふつーに座る「橋本くん」と
やんわり距離取ろうとしてるユキさん。
嶺亜くんは嶺亜くんで「へぇ、なるほど。だからね」とか
なんか1人で納得して飴転がしとるし。
もうなんなん、このカオスなシチュエーション。
涼「ね、今度いつ会える？」
「えっと、うーん……」
涼「Aちゃんに呼ばれたらすぐ行っちゃうよ？俺」
甘ったるいこと言いながら
しれっとユキさんの腰に手を回そうとしてるんが見えて
それはあかん、番犬の出番や。
「あーすみませーん。手ぇ離してもらえます？」
涼「え、あ、ちょっと」
「失礼しまーす」
ユキさんと橋本くんの間にぐいぐい割り込んで
ユキさんを背中に隠したら
これ以上のお触り厳禁やでって目で威嚇しまくる。
まぁ、多分あんま怖ないやろうけど。
だって、
涼「え、……もしかして男？」
「そうやけど？」
“たい美ちゃん女子高生ver.”とか
まっさんとキク子さん得でしかない恰好してんねやもん！
しゃーないやん！
ほんま、なんであん時もっと本気で逃げへんかったかな……。
涼「へぇ、めっちゃかわいいＪＫいるなぁって思ってたけど
男の子なんだ」
「そらどうも、嬉しないけど」
涼「ぶっちゃけ全然アリだわ」
「え、何が」
涼「普通にチューできそう」
「はぁ！？」
え、ちょっと待ってその展開は予想してなさすぎて
どうしたらえぇか分からんって！
涼「照れた顔かわいー♪
ね、一回だけどう？俺、チューうまいよ」
「ちょ、待って俺ソッチ興味ないって！」
誰か助けて！
こじけんは遊びに行ってるし
まっさんはあかん。もっとカオスになるだけや。
誠也くんリチャくん、どこ！？
迫ってくる橋本くんから
ユキさんと自分の唇必死に守ってたら、
―結城？―
もう誰やねん！
これ以上イケメン増えても手ぇ回らんって！！
必死に橋本くん振り切って通路を見上げたら、
あれ、今度はイケメンとちゃう。
結「酒寄、君……」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年11月4日 1時
