〇Slapstick Drama(前編)-Orange ページ19
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―次の対戦はヲタ芸研究会
代表者はエントリーカードを取りに本部までお越しください。―
誠「あークッソ！負けたっ！！」
健「まぁまぁ、誠也くん落ち着いて」
誠「落ち着いてちゃうわ、お前真っ先に当たりよって！
何やねん、ボールブロックして当たるって。
ドッジボールやったことないんか！」
リ「末澤、狂犬病出てんでー」
健「あらいけない、お注射しましょーねせいやくん♡」
誠「やめっ気持ち悪いってぎゃああ！」
幼稚園児(姿の誠也くん)がミニスカ網タイツのナース(姿のこじけん)に
迫られるってなかなかにヤバい絵面から
そっと視線そらして、賑やかな体育館を見渡す。
チャイナ服に着ぐるみに
見たことあるアニメのキャラもいてるし
なんか上裸の集団もおるけど、あれ捕まらへんよな？
部活対抗やって聞いてたから
どうせ運動部には勝てへんやろとか思ってたけど
そこはうまくできてて
文化系と運動系でトーナメントが違うらしく。
ほんなら俺らも優勝賞品の食券100枚イケるんちゃう？って
誠也くんと真剣に作戦会議した結果、
俺と誠也くんとギリまっさんでなんとかするって結論になったのに
当日何も知らんと現れたまっさんは
死ぬほどカッコえぇけど、
めちゃめちゃ動きにくそうな格好で。
そのせいって訳ちゃうけど
あっさり初戦の映像研との試合は負けてもうた。
まぁ、相手めっちゃ運動神経えぇのおったしな。
あん人すごかったな。
そんで鬼太郎の格好めっちゃ似合うてたな。
江「はぁ……、」
「エリーまだ落ち込んでるん？」
江「この敗退は一重に私めの責任であります……」
「いや、そもそもエリー出てへんやん(笑)」
うさぎさん着ぐるみのフードを被せてみても、
まだもごもご言うてるし。
なんでも、まっさんのキラキラ衣装をつくったんは
実はエリーらしくて、
すごいやん！って感心してる俺ら同期組の隣で、
江『ドッジボールするなんて聞いてないもん。あんな機動性皆無のコスプレでどうやって戦うの。しかもみんなに見られちゃうし私の正門先輩への欲望の詰め合わせ、それに(ちょっと長いんで以下略)」
とかなんとか、明らかにめっちゃ落ち込んどるから
取りあえず俺とこじけんでよしよししといた。
ま、予選はあと2試合。
初戦負けてもうたしあと勝たな決勝進めんよなぁ、とか
気合い入れ直してたら、
―ねぇ、結城Aっている？―
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作者名：マリア | 作成日時：2023年11月4日 1時
