・ ページ18
・
菊「ほぉ……、それでエリーを襲ってたと？」
良「いや、“襲う”って大いに語弊があんで？キク子よ」
菊「何が？状況証拠的に即実刑待ったなしやねんけど」
良「あたたっ！キク子ちゃん、肩揉む力ちゃうくない……？」
えっと、
今の状況を説明すると。
一応、肩のマッサージをしてる“らしい”
キク子先輩と正門先輩のやり取りを
少し離れた場所から見守ってるはずなんですが……
菊「まっさん。
うちのエリーに手ぇ出すっちゅーことは
どういうことか分かってんねんやろうなぁ？」
良「えぇ、うちのエリーって、」
なんなんでしょう、この“仁義なき”な雰囲気は。
菊「……このアホ！クズ門！ゲス門！」
ドスッ！ドスッ！
良「ちょ、いたいたいたいっ！肩割れてまうやん！」
菊「いっそ砕けてまえ！このスケコマシ！」
良「なんちゅーこと言うねん！！」
キク子先輩、もはやそれは「殴ってる」って言うんじゃ……？
えっと、どうしたらいいんでしょうこの状況。
助けを求めてリチャード先輩を見ても
素知らぬフリして小道具の手入れしてるし。
菊「罰として2年ドライブでマジで運転さすから！」
良「えっ、それはほんまにあかんよ！
誰ひとり生きて帰れへんことになんで？」
菊「そんなもん練習せぇ！！」
すごい剣幕で正門先輩を痛め、あ、
“マッサージしてる”キク子先輩から
そっと離れてリチャード先輩の隣にお引越し。
正門先輩、ごめんなさい。
でも、あそこにいたら絶対流れ弾に当たっちゃいます。
リ「なぁ、俺帰ってえぇ？」
「もうちょっとだけいていただけると助かります……、」
リ「……もうちょっとだけな」
「ありがとうございます(泣)」
リチャード先輩って神様に違いない。
ありがたすぎて手を合わせて拝んでたら、
「仏ちゃうぞ」って呆れられたけど。
リ「にしてもあれ、エリーが作ったん？」
「はい、まだ仮縫いのところもあるんですけど」
リ「けどすごいやんか。今度の大賞本気で狙えるんちゃう？」
「た、大賞？」
リ「え、今度の球技大会の衣装大賞、狙ってるんちゃうの？」
「えっ？」
何の話か分からなくて目をパチパチしてたら
リチャード先輩も「え？」って目をパチパチ。
リ「球技大会あるんは知ってるよな？」
「はい、確かドッジボールって」
リ「あれ、うちも参加すんねんで。
しかも全員コスプレで」
「……え？」
コスプレで、ドッジボール……
「えぇぇぇぇっ！？」
〇Slapstick Drama(前編)-Orange→←・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：マリア | 作成日時：2023年11月4日 1時
