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申し訳なさそうに俯くほたるちゃんに首を振る。
まぁ、彼女がおってもしょうがないって分かってる。
小島先輩のことやし。
後輩と遊ぶこと「デート」って言っても、
その後輩のこと猫っかわいがりしてても、
勝手に勘違いしてるのはその後輩だけの話であって、
小島先輩はそういう勘違いをさせといて
自分はちゃんと恋愛してる、なんてこともありえる人やから。
健「たいせー、お前も入るんかい！」
大「いや入れろや！友達やろ(笑)」
健「あ、エリー！入ってぇや！」
―あ、うん！―
のっ子さん役の先輩も巻き込んで
4人で楽しそうに写真撮ってる。
もしかして、のっ子さんが福本先輩の好きな人やったりして。
横を見たらほたるちゃんもそう思ったのか
微妙な顔してこっち見るから、
2人して思わず笑えてしまった。
「ご飯、どうしよ」
螢「まぁ、それは頑張ろ(笑)
こうなったら直接聞いたる！」
「ほたるちゃん、強いね」
螢「えへ♪だってスッキリした方がえぇやん！
もしダメやったらそん時はそん時やし(笑)」
あぁ、やっぱりほたるちゃんカッコえぇなって
こんな時に思う。
自分の気持ちにまっすぐで、強い。
「……うらやましいな、」
螢「え、何か言うた？」
「ううん、何でもない」
ほたるちゃんみたいに、なれたらえぇのに。
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写真撮影が落ち着いたら
演劇部のミーティングがあるらしくて、
下で待っといてということでホール棟を降りたら、
螢「あれ、さっきの人や、」
ホール棟の入り口には、
小島先輩と写真を撮ってたかわいい女の人が立ってた。
淡いピンクの花柄ワンピース。
絶対、私には似合わへんお洋服。
切ない気持ちで見てたらその人もこっちに気づいたみたいで
ぺこっと頭をさげた。
螢「かわえぇ人やな、」
「うん、」
螢「……よっしー、大丈夫？」
「……うん、」
螢「もしかして、部長待ってるんかな」
「どう、やろう……」
小島先輩と福本先輩のお知り合いなら
「紹介するわ！」とか言うて一緒に行くことになるかも知れへん。
もし、そこで「彼女です」なんて言われたら、
きっともう笑ってることすらできひん気がする。
螢「よっしー……。
よし！話聞いてくる！」
「えっ、あ、ほたるちゃん！」
慌てて掴みかけた腕はすり抜けて、
ほたるちゃんはその人に近づいてく。
螢「あの、さっき写真撮ってました、よね？」
―あ、はい―
螢「もしよろしかったら、……」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
