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「うん、いいよ。
私が撮ってあげる」
螢「ほんま！？ありがとう！よっしー大好き！」
「はいはい、並ぼう(笑)」
抱きつく勢いのほたるちゃんを宥めながら
福本先輩のお写真の列に並ぶ。
螢「え、え、どうしよ。
ポーズとかとった方がえぇかな？
やっぱよっしーも入って3ショットで」
「いやいや、2人で撮ったらえぇやん(笑)
せっかくのチャ、……えぇ機会やし」
チャンス、なんて私が言っていいはずがないって
そっと言葉を変えた。
あれから、福本先輩の恋はどうなったんやろう……。
女の子達と楽しそうに写真を撮ってる福本先輩。
もしかして、この列の中に
好きな人がいたりするのかも。
気まずさを1人でぐるぐるさせてる間に
あっという間に私達の番になって、
大「お！最後によっしーとほたるちゃんや(笑)
えぇ、何して撮る？」
螢「あ、え、えっと、」
「ほたるちゃん、頑張って」
あわあわしてるほたるちゃんを
半ば強引に福本先輩の前に押し出したら、
螢「あ、あの！
……2人で撮ってもらってもえぇですか？」
大「え、2人でえぇの？全然いいけど！」
螢「はい！じゃ、じゃあお願いします、」
ほたるちゃん、大丈夫かな。
見てるこっちがドキドキするくらい顔真っ赤やけど。
肩と肩が微妙に空いてる2人を画角に収めながら
スマホを構える。
大「よっしー、かわいく撮ってな(笑)」
「かしこまりました、いきますよー」
パシャ！
満面の笑みの福本先輩と目がキョドってるほたるちゃんの
甘酸っぱい写真。
せっかくやしって何枚か撮ったら、
「えぇの撮れた？」って福本先輩が近づいてくる。
大「はは！ほたるちゃん目ぇ閉じてんで(笑)」
螢「うぅ、見ないでくださいぃ……」
写真覗き込んで楽しそうな2人は
私から見たらお似合いなのに。
やっぱ好きな人とはもうさよならしたんじゃないかって
勝手にそんな期待をする。
健「たいせー、写真撮ってぇ」
大「はぁ？あ、あだっちーやん！」
小島先輩の声がして振り返ったら、
先輩の隣にはかわいい女の人がいて。
くしゃ、って胸のどこかが音を立てた。
大「2人ともちょっと待っといてな。
あとで4人で写真撮りたいから」
福本先輩が「あだっちー来てくれたん？」って
声をかけながら近寄っていく。
螢「あん人、2人の知り合いなんかな」
「そうだろうね、」
螢「もしかして、部長の彼女やったり」
「……」
螢「あ、……ごめん、よっしー」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
