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アイディアも大体まとまって、
あとはセク長と要相談やから今日はここまで。
歯磨いて戻ったら
ユキさんはベッドの下に毛布降ろしてて、
結「大晴くんベッドどうぞ」
「え？いやユキさん使ってください！
俺、床で寝ますから！」
結「だめ、お客さんだから遠慮しないで」
「俺が気ぃ遣う！いやや、ユキさん床で寝かすん！」
お風呂の時以上に絶対譲らへん膠着状態が続いたら、
ユキさんが急に息を吐いて、試すように俺を見た。
結「……じゃあ、一緒に寝る？」
悪戯に微笑む顔が、どこか色っぽくて。
「……ほんまに？」
頭真っ白になって、そんな言葉が零れる。
結「普通のシングルよりは広いし、
……枕も2つ置いてあるから」
自嘲気味に見下ろした先には
横に並んでる枕。
気付かへんふりしてたのを、まざまざと見てもうて
ごくり、と喉が鳴った。
沈黙が気まずい。
結「……ごめん、やっぱり」
「いいっすよ、寝ましょ」
気まずそうに目を逸らしたユキさんの手を掴んで
そのままベッドに押し倒した。
腕の間に収まったユキさんを見下ろす。
「ユキさん、どっちで寝てるん？」
結「え、」
「枕、どっちがユキさんの？」
逃がさへんよう目を合わせながら聞いたら
細い指が「こっち」って壁側の枕を差した。
「なら、俺がこっちな」
ユキさんの身体を壁側に追いやったら
自分は手前側に寝転んで枕に顔乗っける。
まっさんの匂いとか感じたないから
ちょっと強めに頭を押しつけた。
「電気消す派？オレンジだけ？」
結「……じゃあ、オレンジ」
「了解」
部屋の明かりが常夜灯だけになったら
急に雨の音がおっきくなった気がした。
こんなつもりなかってんけどな。
もっと紳士でおるはずやったのに。
でも、最初に誘ったんはユキさんやし。
どっちみち気まずくなるんなら、いっそこっちの方がえぇ。
色々覚悟決めて深呼吸したら、
寝返りを打つ衣擦れの音がした。
結「大晴くん、」
「なに？」
結「……ごめん、」
「なにが？」
結「……ふしだらだったよね」
「まぁ、ほんまは見てへんフリしてました。色々」
結「うん……、気づいてた。
だけど、いつも通りの大晴くん見てたら
少し、困らせたくなって、」
「ごめん」って気まずそうにもぞもぞしてる。
やっぱこの人、とんだ小悪魔や。
「まっさん、よぉ泊まりに来るんすか？」
結「……時々、」
聞くなら、今しかないんやろうな。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
