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結「よかった。
大晴くん肩幅あるから私の服じゃ足りないかなと思って」
「まぁ、それはそうやけど……」
けど、やん。
ユキさん分かってへんのかな？
けっこうしっかり「まっさんが好きそうな服」やで、これ。
もぉ、しんどない……？
こっちから切り込んでえぇもんか、
ユキさんが話してくれるんを待つか、
いじいじ考えとったら
結「じゃあ、私も入ってくるからゆっくりしててね？
部屋の中の物は好きに使っていいから」
「えっ、あ……はい」
めっちゃあっさりお風呂行っちゃった。
えぇ待ってや、まさかの説明なし？
いや、説明されたところで嫌やねんけど、はぁ、マジか。
なんか「ドキドキする」とか
言うてた自分がバカらしくなってきた……。
ねぇ、ほんまに俺の気持ち気づいてへんの？
さすがに小悪魔がすぎひん？
「はぁぁ……、」
ユキさんが座ってたところにお邪魔して
ベッドに寄りかかる。
暴れたいようなしょげたいような気分で
三角座りで頭抱えてたら
いつの間にか寝ちゃってたみたいで、
結「……くん、大晴くん」
肩をそっと揺らさせて、あれ？って目を覚ましたら、
結「髪、乾かさないと風邪ひいちゃうよ？」
パイル地のやらかそうなパジャマ着たユキさんが
俺の顔覗き込んでて、一瞬、心臓止まりかけた。
「うわっ！」
結「えっ、あ、ごめん。
ドライヤー持ってきたけど使うかなぁと思って、」
「あ、あぁ、ありがとうございます、」
あたふたしながらドライヤーを受け取ったら、
ふわってえぇ匂いがするから
つい、くんって嗅いでまう。
「やっぱえぇ匂いする、」
結「そう？いつもと同じシャンプーだけどなぁ、」
なんて言いながら俺の髪に顔近づけてユキさんが首を傾げる。
結「あれ、大晴くんシャンプー何使った？」
「あ、多分俺も同じのやと思います、」
結「やっぱり。男の子用の切れちゃってた？」
「いや、……髪質、的な？」
言える訳ない。
まっさんと同じシャンプーなんイヤや、なんて焼きもち。
濁しまくった答えにユキさんは
「なるほど、」ってあっさり納得してくれて
濡れっぱなしの俺の髪の毛を触る。
結「乾かさないと傷んじゃうよ？」
「じゃあ、ユキさんドライヤーしてください」
結「えっ？」
「明日のデートがなくなったんで、
代わりにワガママ聞いてもらおっかなぁって」
結「んふふ、それがドライヤーなんだ？」
「かわいいっしょ？」
結「うん、」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
