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勢いに任せてお姫様抱っこしたら
ユキさんがビックリして慌てて俺にしがみついてくる。
「うわ、ユキさん軽っ！」
結「ねっ、大晴くん降ろして、」
「いやや！ユキさん軽すぎて風で飛んでまうで？
俺と焼肉いきましょ、食べ放題」
結「分かった！いく、いくから！降ろして！」
「やったぁ♪脚本完成おめでとー！」
結「ひゃぁ、」
綿あめくらい軽いユキさんだっこしたままくるくる周ったら、
ぎゅう！って俺に抱きついてくるし
うわ、この角度から見るユキさんめっちゃかわえぇやんって
すっかり浮かれモード。
結「た、大晴くん」
「ん？まだ降ろしたないんすけど」
結「いや、その……ありがとう」
首に腕を回してるからいつもより近くにいるユキさんが
はにかみながらぺこっと頭をさげた。
結「この話を書けたのは、全部大晴くんのおかげだから」
「えっ、いやいや俺は最初のネタ出しただけで
あとはずっとユキさん書いてくれたやないっすか。
やから、頑張ったんはユキさんやで？」
結「ううん、その“最初のネタ”を、
とっても素敵なアイディアを大晴くんがくれたからここまで書けたの。
……それにね、
いつもはもっと追い詰められながら書いてたんだけど、
今回は書いてて楽しかった」
キラキラと輝いてる瞳に見つめられて、
目が離せなくなる。
結「大晴くんが隣で「ご飯食べて」とか
「休憩して」とか「お話しましょ」って声をかけてくれたから。
だから、いつも新鮮な気持ちで脚本と向き合えたんだと思う。
だから、ありがとう」
「ユキさん……、」
そんなん言われたら、やっぱり嬉しくて。
なんて返そうか悩んでたら
ユキさんが俺の首元に抱きついてきて、
結「……ふふ、大晴くん、」
「はい？」
結「ううん、名前呼びたくなっただけ」
「えぇ(笑)？
もうそんなんズルいって。
……もっかい呼んでもえぇけど」
結「はいはい(笑)
大晴くん」
「はぁい、」
結「ありがとう」
「どういたしまして、お疲れさまでした」
結「うん、」
うわぁ、なんやろこの甘い空間。
幸せすぎひん？
俺、この後槍に貫かれるんちゃうん？
結「大晴くんのメガネ姿好きだなぁ」
「え、ほんま？」
結「うん、似合ってる」
「やった、じゃあいつもかけよっかな」
結「でも、いつもの大晴くんもカッコいいよ」
「それって、どっちの俺も好きってことでえぇの？」
結「それは、」
誠「え、どういう状況？」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
