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よろしくない烙印が押されそうで
あがった熱が急速冷却されて冷や汗が出てくる。
どうしよう、どうやって弁明したら
この容疑が晴れるんでしょうか。
いや決して無実だとは言い切れない自分もいるんですけど、
良「ふっ、ははは！
エリーちゃん目ぇキョドってんなぁ。
明らかに図星つかれてるやん(笑)」
「ひゃぁー(笑)」って大笑いしてる正門先輩のせいで
今、HPに1000のダメージが入りました……。
よし、こうなったらもう諦めて開きなおろう。
今日は無礼講だもん、うん。
恩「あれ。先輩、隣の部屋でしたよね？」
良「あー、俺んとこもう全滅してもうて。
ヒマやからこっち遊びに来た」
「全滅？」
良「そ、みーんな寝ちゃってな。
もう１個の部屋覗いたんやけど
大晴とオリバーが肩組んで『キセキ』熱唱してたから
暑苦しくてやめた(笑)」
「それは、想像できます……」
健「なぁまっさぁん、なんか歌ってや！」
そんな、こじけんくんのリクエストが急に飛んできて、
良「んえぇ？俺ぇ？」
誠「おぉ、まさかどぉ！うたえー！」
健「ちょ！誠也くんやめて！」
こじけんくんの膝の上で横になってる誠也先輩が
腕を振り回すからこじけんくんにバシバシ当たってる。
「こじけんくん痛そう……(笑)」
良「しゃあないなぁ、
ほんなら、こじけん助けるっちゅうことで
1曲歌いますか？」
そう楽しそうに言ったら、デンモクをささっと操作する正門先輩。
歌、好きなのかな？
ギターも弾けるし、弾き語りとかもしたりして。
甘くて、少しハスキーな先輩の声で歌ってくれたら、
胸がきゅうってするんだろうなぁ、って
1人でドキドキしてたら、
画面に曲名が流れてくる。
「え、『リリック』」
誠「おぉぉ！俺うたえんで！」
健「これドラマ見てたわぁ、懐かしい」
良「エリーちゃんも知ってる？」
「はい、……大好きです、」
昔、この曲が主題歌だったドラマを見てた。
小さかったからあんまり内容は覚えてないけど
確か、漫画のキャラクターが現実世界に出てくるって話で
それがすっごく嬉しくて、
「私の読んでるマンガの王子様も出てくるかなぁ！」って
お母さんにずっと聞いてたっけ。
良「そっか、
ほんなら最高にカッコつけて歌わせてもらおっかな」
「え、」
にこっと笑ってマイクを握った正門先輩を目が合う。
大好きだった少女漫画を抱きしめた小学生の時と
同じときめきを感じた気がした。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
