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「いいなぁ」って笑みを浮かべる結城先輩と、
「あー、そうやんなぁ」ってくすくす笑う正門先輩が顔を合わせる。
ん？制服が何か関係あるのかな……？
良「ほんなら2人には逆に違和感かも知れへんな。今日の舞台は」
螢「え？どういうことですか？」
ガチャ、
大「まっさん、ユキさん、円陣や……ってあれ、
よっしーとほたるちゃんやん！」
螢「えっ……、大晴先輩！？」
「その格好は、」
扉を開けてひょこっと顔を出した福本先輩は
高校の時みたいな黒髪に戻ってて、
だけど前髪にはおっきなピンクのヘアピンをつけて
ゆるゆるのネクタイに水色のベストって
だいぶ着崩してはいるけど
これは間違いなくうちの高校の制服姿。
健「遅いでたいせーって、おぉ、」
「えっ！？」
福本先輩の後ろからぬっと出てきた小島先輩の姿に
思わずおっきい声が出てた。
片側だけ編み込まれた髪の毛に
露わになった耳に光るイヤーカフ。
真っ赤な腕時計やリストバンドでカラフルな手元が
恥ずかしそうに髪の毛を触る。
健「よっ、」
「どうも……。なんか頭がバグってしまいそうな衣装ですね」
見慣れてた制服姿やのに小島先輩じゃない気分。
だけど、目が離せないくらいカッコよくて。
健「懐かしいよな、あの頃のチャラが出てもうたわ」
「いや、制服は良識の範囲内でしたよ。言動はさておき」
良「ぷは！言われてんでぇこじけん(笑)」
結「あらら(笑)」
美男美女の画になるお2人が可笑しそうに笑いだす。
―おーい、お前らはよ来いって！―
大「あ、はーい今行きます！」
ドアの向こうから聞こえた大きな声に
福本先輩が慌てて返す。
良「あらら、誠也くんご立腹やわ。はよ行かな」
結「ふふっ、そうだね？」
大「こじけん、俺らも行こ！」
健「おん。悪いな、じゃあまた終わったら連絡するわ」
「分かりました」
螢「行ってらっしゃい！」
ほたるちゃんと手を振ったら、
福本先輩と小島先輩が手を振り返す。
健「あ、」
ドアを閉めかけた小島先輩がひょっこり顔を出して、
「え、何してるんですか。早く行かないと」
健「よかったら円陣覗く？ドアこっそり開けとくで」
螢「え、いいんですか！」
健「おん、でもこっそりな」
―小島ぁッ！―
健「はいただいまぁ！」
今度こそ大慌てで扉の向こうに消えてった小島先輩。
ほら、やっぱり怒られた。って呆れながら
せっかくやしほたるちゃんとこっそり扉の向こう側を覗いた。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
