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螢「ごちそうさまでしたぁ、部長！」
健「おん、ほたるの分はあとでたいせーにつけとくわ」
螢「ちょ、やめてください！」
末澤先輩とあだっちーさんが仲良く帰っていった後も
1時間ぐらい他愛もない話をして
お店を出た時には、
来た時よりちょっとは歩きやすい気温になってた。
寂しそうにしてたほたるちゃんも
小島先輩にからかわれてる間に元気になって、
ちょっと安心する。
螢「えぇーほんまにうちも大学受験しよっかなぁ。
ここって言語教育学科ありましたよね？」
健「あるで、演劇部にもその学科の先輩いてるわ。
よかったら対策ノートとか流してもらおか？」
螢「え、いいんですか！
やったぁ、前向きに考えてみます！」
「受けるんやったら一緒に受験勉強しようね。ほたるちゃん」
螢「うん！
部長……も勉強教えてくださいね！」
健「おい、変な間空けんなや(笑)
一応受かってんねんで」
螢「だって部長教え方じゃ分からなさそうやもん(笑)」
「それは分かる(笑)」
健「はぁ！？
そんなん言うんやったらたいせー連れてく」
螢「え！？あ、ちょ、それは」
健「たいせーやったらわかりやすーく教えてくれんで？」
螢「う、うぅ」
明らかに戸惑ってるほたるちゃんを
からかってる小島先輩を腕で突く。
それは人が悪いですよ、先輩。
螢「じゃ、じゃあみんなでまた勉強するってことで。
私、先帰りますね！」
「え、ほたるちゃん一緒に帰ろ、」
螢「あー、うちそこの図書館で本借りたいねん。
時間かかるからよっしーは部長に送ってもらい？」
「え、でも、」
螢「いいから、ねっ？」
ぱちっとウインクしたほたるちゃんが
「それじゃ部長、また！」って足早に去っていく。
「気ぃつけてなぁ」って手を振った小島先輩を見上げてたら
ぱちっと目が合った。
なんやろ、なんか気恥ずかしい感じがして
思わず目を逸らす。
健「なに目ぇ逸らしてんねん」
「いや、別に、」
健「あだっちーに声かけたん、俺と付き合ってるって思ったからやったよな？
それ、どっちの勘違いやったん」
「それは、」
絶対答えられない質問に
目線はますます向こうに逃げてく。
健「まぁ、どっちでもえぇけど」
さらっと言い流して歩き出した小島先輩。
はぁ、よかったって安堵しながらその背中を追いかける。
健「……どっちでも、えぇけどさ。
よっしーは、妬いた？」
「え、」
健「やきもち、妬いた？」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月22日 2時
