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めっちゃイヤそうな顔してる誠也くんと、
めっちゃニヤニヤしとる巽先輩。
え、何があったらこうなるん？
巽「去年、ユキと或る阿呆による一件があって
ほんで、その阿呆が辞める時に
『俺、ほんま演劇なんかやなくてお笑いやりたいねんな！』って
ダッサい捨て台詞吐いて辞めよってん。
それ聞いた末澤が、まぁブチギレて(笑)
『おんどりゃ、俺らが笑い取ったんで！』って、なぁ？」
誠「そんなん言うてへんわ。
『しょうもな、芝居で本気の笑い取ったるから見てろや！』や」
結「ちゃんと覚えてるんですね(笑)」
誠「まぁ、売られたケンカ買うただけやし。
それに俺、アイツの芝居元々嫌いやねん」
巽「末澤がスゴイのは、それを直接本人に言うんやからなぁ(笑)
あん時の阿呆の顔、見せてやりたいわ。
この世の終わりみたいな顔しててん」
結「確かに、酒寄君って誠也くんのこと大好きでしたもんね」
うわぁ、なんでやろ、
俺、おれへんかったのにその場面全部想像できちゃう。
ってか今まで勝手にヘイト高まってたせいか、
その話聞いてるだけで胸がスカッとしてる。
「誠也くん、最高っすね(笑)」
巽「やろ？(笑)
そんで、本気でお笑い劇やるってなって、
イチから脚本書いたんよな。
お笑い研究会の丈を引っ張りこんで(笑)」
結「そうでしたね、丈くんすごく嫌そうな顔しながら(笑)」
誠「けど、最後はちゃんとおもろいの考えてくれたやんか」
巽「それはお前が脅したからやん(笑)
『おもんなかったら、笑研の藤原丈一郎が考えましたって吹聴する』って」
誠「え？そんなん言うた？」
巽「言うた。
あん時の丈一郎かわいそうやったなぁ(笑)」
いや、誠也くん全然心当たりありませんって顔してるけど。
絶対言うてるやん、この人(笑)
めっちゃ言いそうやもん(笑)
結「でも、そのおかげで去年の学祭公演は
集客すごくてね？」
誠「ま、あの阿呆のサークルの客全部奪ってもうたしな。
申し訳ないことしたわ」
巽「思ってへんくせに(笑)
とまぁ、そんなこんな末様の快刀乱麻な大活躍で
学祭公演は無事大成功、ついでに次期部長にも決まったって
そういうストーリーやねん。めでたし、めでたし」
誠「めでたないわ、面倒ばっか押し付けよって」
巽「頼りにしてんで、末様♡」
誠「しばくで」
とか言いながら満更でもない顔してますやん誠也くん。
え、絶対いつかその公演の映像見してもらお。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月12日 22時
