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目をぱちくりしてるエリー。
まぁ、そうやろな。
俺も何言ってんねんって思ってるけど、
「エリーはまっさん、
俺はユキさん。
それぞれ好きな人に全力でアタックする！
フラれたら、まぁ……その時はお互い慰めて(笑)
どうせ恋のライバルはお互いの相手なんやし、
相談しながら
2人で出来る限りやってみようや」
「な？」って半ば強引にエリーを覗き込む。
目を白黒してたエリーも目が合ったら、
唇をきゅっと噛みしめた。
江「……私、ユキさんみたいにはなれないよ？」
「ならんでえぇって！
俺も別にまっさんになりたないし(笑)
エリーのまんまで、
気持ち素直に言ってみたらえぇやん」
江「気持ちを、素直に、」
噛みしめた唇がぎゅってなって、
眼鏡越しに目をぎゅっと閉じて、
少し間が空いて
目を開いたエリーはさっきより、
ちょっとだけ凛々しい表情やった。
江「何からやったらいいか分からない、けど、
……頑張ってみる」
「おん。俺も頑張る」
クーラーボックスから適当にオレンジジュース注いで
エリーの分も手渡す。
「乾杯しようや、エリー」
江「乾杯？」
「一目惚れ同盟結成に(笑)」
江「ふふ、うん！」
「頑張んでー、おぉー！」
江「おぉー！(笑)」
全然気合入らへん乾杯やったけど
エリーが笑ってくれたから、これはこれでえぇってことで。
一気に飲みきったオレンジジュースは
いつもより甘い気がした。
誠「せんこうはなびすんでぇ、ぜーいんしゅーごぉ！」
健「誠也くん、もう呂律回ってないやん(笑)」
リ「火傷するなよ、末澤」
今夜もすっかり酔っ払いの誠也くんの号令に
みんなわらわら動き出す。
「行こか？」
江「うん！」
エリーと2人で輪の中に入っていったら、
こじけんが線香花火を手渡して回ってて、
健「たいせーとエリー、楽しそうやったやん。
何話してたん？」
「ん？ないしょ(笑)」
健「は、何やねん教えろや。な、エリー」
江「え、……ないしょ(笑)」
唇に指を当ててにっこり笑ったエリーを見て、
こじけんはぎょっとして。
健「え、……エリー、なんか腐ったもん食った？」
「失礼すぎる(笑)」
江「ふふ、ドキッてした？」
健「……はぇ？」
まさか、そんなあざとい言葉がエリーから出るなんて思ってなくて
こじけんと目を合わす。
健「マジで、何話したん」
「いや、俺もまさかこんなつもりじゃ」
これは、俺も油断してられへん、かも？
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作者名：マリア | 作成日時：2023年10月3日 0時
