〇私だけのワンシーン-Blue ページ8
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こ、こちら現場のエリーです！
午後7時、花火大会当日の駅前は
とってもとっても混雑しています！！
健「あっ、エリーこっちこっち！」
「こ、こじけんくん……っ」
新発見、イケメンは目印にもなるみたいです。
ごった返す人混みの中でも
スタイルがいいこじけんくんはすぐ見つけられて、
もみくちゃにされながらなんとか目の前に辿りつく。
健「おつ。エリーは浴衣ちゃうんやな」
「いやいや、私なんて、」
健「えー絶対似合うと思うてんけどなぁ、な、たいせー」
大「何でもえぇけどこじけんなんか持てって！」
隣でゼェゼェしてる大晴くんは
両手にいっぱいクーラーボックスやらビニール袋を持ってて、
「わ、私も持つよ、ってうぐっ！」
お、重たい……！
健「っと、危ないなぁ。
ほら、エリーはこれでも持っとき」
よろめいた私からあっさり袋を取りあげて
代わりにこじけんくんが持ってた団扇を渡された。
健「そろそろ行こや、誠也くん達待ってるから」
大「そやな」
2人に先を歩いてくれるおかげで
人混みにもなんとか流されずについてく。
健「やっぱ人多いなぁ、場所取り早よやって正解やったやん」
大「まぁ、代わりに先輩らのできあがるんも早いけどな(笑)
もう何人かだいぶヤバいで」
「え、もう？」
美味しそうな匂いと賑やかな祭囃子。
2人の楽しそうな声を聞き分けながら進む屋台通りは
ワクワクとキラキラがいっぱいで。
誠「小島ぁ、たいせー遅いってぇぇ！！」
健「あかん、もう誠也くん顔真っ赤やん(笑)」
大「第2形態や(笑)」
ブルーシートお花見スタイルの一角に
先輩たちがもう集まってた。
あっ、キク子先輩と眞鍋先輩
『欲動』の時の浴衣着てる……！
菊「きゃぁぁエリー！待ってたでぇ♡」
眞「酔いすぎだってキク子」
「先輩！すっごくお綺麗です！
それ、華絵さんと露子さんの衣装ですよね！」
眞「さすがエリーちゃん。よく憶えてたわね」
菊「エリーは衣装班の期待の星ぃ！
私の目にぃ、狂いはなかったってことよぉ！」
「……キク子先輩、それ日本酒じゃ、」
眞「ごめんなさい。その前にビールと梅酒も3本空けてる」
「あ、」
私、しばらくキク子先輩の近くにいようかな……？
鬱陶しそうに面倒を見てくれてる眞鍋先輩には
あとでお礼を言うとして、
ブルーシートの周りを見回してみる。
あれ、正門先輩、
「きゃ！」
急に視界が真っ暗になる。
良「だぁれだ？」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年9月4日 20時
