キミに恋するワンシーン！第3章！ (ページ35)

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◆最高の夏の始まりページ35

・side.Taisei

菊「はーい点呼取んでー！ばんごーうっ！いちっ！」

誠「いや、次誰か決めてから始めぇや菊好」

夏やからってド派手な金髪にイメチェンした誠也くんの

ツッコミから始まった夏旅行は、なんと夜集合。

なんでも夜行フェリーで行くらしく、

やっば、めっちゃ旅行感あるやん！

とか旅のしおり見ながらうきうきしてるんは

俺だけちゃうくて、

健「しゃーないからにぃッ！」

菊「さっすがこじけん、我が舎弟！」

健「ついてきます姐さん！」

こじけんはキク子さんとめんどくさいノリやってるし、

リチャ君はいつもの団子どっかいってるし。

「リチャ君、お団子どこ置いてきたんすか？(笑)」

リ「いや、置いてきてないから。

　船やと風強いから崩してるだけやから。

　大晴こそなに茶髪パーマでイキッてんねん」

「やからイキってないですって！」

こじけんにも会った時に言われてんけど

なに？そんなイキってるん？茶髪パーマって。

―じゃあ、船乗るんでついてきてくださーい―

くるんってなった毛先に慣れへんくて

ちょいちょい触りながら

がらがらキャリーバッグ引いて船に乗り込んでく。

夏旅行は毎年2年が企画立てるから

今回はユキさんとか裏方の人らが中心になって

計画してくれたらしいねんけど、

誠『え、高ない？九州ってこんなかかるん？』

菊『それは誠也くんがイロイロ注文つけるからやん！

　これであかんかったらほんまにスペイン村2泊3日にすんで！？』

誠『えっ、それは嫌やって！！』

なんてやり取りがあったみたいで

誠也くんが謝らんかったらマジでスペイン村2泊3日になってたらしい。

いやよかったわ、話まとまって。

健「うぉっ！この部屋俺らの貸し切り？」

江「ひ、広い……！」

リ「甲板にも出れるらしいで」

誠「まだ初日やからぼちぼち……って

　菊好、そのクーラーボックス何が入ってるん？」

菊「えっ？

　今夜の眞鍋ちゃんの壮行会用に大人のジュースをお気持ち程度、」

誠「はぁ！？まだ初日やで？ちょ、待ておい！！」

良「いやぁ、今宵もお酒が美味そうやなぁ♪」

結「花火大会の二の舞はやめてね？正門」

良「え？なんかあったっけ？」

結「……知らない」

なんか最初っからカオスやし、

“穏やかな旅”にはならへんやろうな絶対……。

健「たいせー！レストランで飯食お！」

「え、待ってやこじけん！」

まっ、最後に楽しけりゃえぇか。

最高の夏はまだまだ始まったばっかやし。