キミに恋するワンシーン！第3章！ (ページ34)

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〇黄昏時にはキミと話したくなる‐Yellow ページ34

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リチャ君夏旅行のお土産何がいい?

お盆もそろそろ終わるなぁ、なんて

夕方の実家の縁側でのんびり団扇を仰いでたら

急に届いたリチャ君からのLINE。

あれ、今年どこって言ってたっけ？

確か九州？

それならって団扇を置いて、ぽちぽち返信を打つ。

きよか九州って甘いものが多そうだから甘いものがいいかな

リチャ君なぁ、去年の石川の時も思ったけどなんなん?そのざっくりしたオーダー笑

去年なんて言ったっけ?

「石川ってキラキラしてそうやからキラキラしたもの」って。
それ絶対金沢のイメージやろ笑

そうだった。確か金箔パック買ってきてくれたよね

大喜利すべきか旅行中ずっと悩んどったで

そんなメッセージと一緒に届く拗ねてる犬のスタンプ。

「ふふっ、かわいい(笑)」

LINEのリチャ君って会う時とはまた違うかわいさがあるから

けっこう好きなんだよなぁ。

きよか今年は去年よりシンプルでしょ?

リチャ君まぁ……。色々考えてみるわ

あ、一段落しちゃった。

このまま会話終わっちゃうかな？

怠惰にあぐらをくみながらスマホと睨めっこする。

さて、何て送ろうか。

リチャ君きよか、いつまで実家やったっけ?

「あ、きた」

リチャ君からメッセージが来て、睨めっこはニヤけた私の負け。

きよか明日の午後に帰るよ

リチャ君ふーん

素っ気ない返事から少し間が空いて、

リチャ君今何してるん?

きよかだらだらと縁側で黄昏てみてる

それって暇してるってことでえぇの?

まぁ、そうとも言うかも

そう送ってから5秒空いて揺れたスマホの着信は

やっぱりリチャ君からで。

「もしもし」

リ『あ、もしもし』

「どうしたの？」

リ『……声、聞きたなったから』

「そっか。私もリチャ君の声聞きたいなぁって思ってた」

お互い同じことを思ってたのがくすぐったくて、

三角座りした膝に顔を埋める。

リ『そんなら清風家の晩ご飯まで電話しよ』

「いいよ。何話す？」

リ『なんでもえぇで』

「それ晩ご飯のリクエストだったら一番困るね(笑)」

くすくす笑いながら、本当に何でもない話をして。

「ねぇ、リチャ君」

まだ話したりないから、

ご飯食べたらまた電話しようよ。