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「うわ、ここめっちゃ並んでるやん！
ユキさん、チーズハットグ食べましょ！」
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「見てみて、めっちゃ伸びる！撮ってください写真！」
結「はいはい(笑)こっち向いて？」
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結「……」
「ん？」
結「いや、あの綿あめ、何味だろうって」
「え、七色やん！すご！ユキさん1本買って半分こしましょ。
味当てっこしましょーよ」
結「いいの？」
「気になるもん(笑)」
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「……味、ちゃうんかな？」
結「正直……、一緒？」
「やな(笑)はい、あーん」
結「え、恥ずかしい」
「もう溶けるって、ユキさん早く！」
結「あ、あーん」
恥ずかしそうにしながら半分この綿あめ食べて
「でも、美味しいね？」って笑ってるユキさん。
え、今、俺ら付き合ってるんちゃう？
そんな錯覚すら、今は簡単にできる。
「あ、りんご飴の屋台あった！」
結「けっこう少ないんだね。
あ、……りんご以外もある」
「ほんまやん。
えぇっと、いちご、マスカット、みかん、
うわ、フルーツのバラエティ串あるやん(笑)」
結「どうしようかなぁ……」
「何と迷ってるんですか？」
結「マスカットとりんご。
でもマスカットの方が200円高いんだよね」
「なら、俺マスカット買いますから
ユキさんりんご買いましょ。
あとで交換したらえぇっしょ？」
結「え、だめだよ私が付き合わせたのに」
「おっちゃーん、マスカットとりんご一個ずつ！」
―まいどぉ―
結「た、大晴くん」
「はい、これお代」
―はいよ、ほら。彼女さんの分も―
「彼女さん」って呼ばれて
ユキさんがすごすごりんご飴受け取って、
俺の手元にはマスカットのきらきらの飴。
―ありがとぉございましたぁ―
結「大晴くん、お代返す」
「いらんいらん(笑)
俺がユキさんにプレゼントしたんやもん」
結「私の方が先輩だよ？」
「じゃあ俺は男の子やから。女の子にお財布出させません」
結「それは気になってる子にだけにしといた方が、」
「ユキさん気になってるからえぇの」
結「そっ、……ズルいよ」
まぁ、ほんまは気になってるどころやないけど。
へにょんって眉をさげて
悔しそうに唇尖らせて、
今日、初めて見るユキさんの表情ばっかりや。
こんなん、もっと好きになるしかないやんか。
「どっか座って食べます？」
結「ううん、もうそろそろ花火あがるから帰ろう？」
「はぁい、」
あぁ、もったいないなぁ。
ずっと、2人でデートしてたい。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年9月4日 20時
