〇サプライズ？orハプニング？(前編)-Red ページ11
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ピロロン♪ ピロロン♪
「わっ、！」
お風呂からあがって何となくスマホを見てた時に
画面が急に変わるのはいつもビックリする。
画面には『こじけん』って名前が出てて、
あれ？
花火大会じゃなかったっけ？って首を傾げながら電話に出た。
「もしもし？こじけん」
健『おぉん、あだっちー夜にごめんなぁ』
「ううん、どうしたの？」
やっぱり花火会場から電話してるんかな？
こじけんの声が聞こえづらいくらいざわざわしてて。
えぇな、花火大会行きたかったな……。
健『あだっちー家って花火大会の会場から近かったよな？』
「え、まぁ大学よりは近いと思うけど、」
健『いい、大学より近けりゃ何でもえぇ。
あと、駅近やなかった？』
「うん、歩いて5分くらい」
健『おん、合格や。ってことで、誠也くん引き取ってくれへん？』
「え！？」
え、待って！いきなりそんなこと言われても！
慌てて部屋の中を見回して、
え、むりむりむり。誠也くんがうちに？
「な、なんで？」
健『いやなぁ、もうこっちではしゃぎす』
誠『こぉじまぁ！誰と電話してんねん！』
こじけんの言葉が途切れて
電話の向こうから、多分誠也くん？の声が。
え、誠也くん？よね？
健『あぁもう誠也くん！鬱陶しい！花火あがる前に仕上がりすぎやねんって！』
誠『うるさいわぁ、誰と浮気してんねん俺とゆーもんがありながらぁ』
健『メンヘラ彼女はリチャ君だけにして？
ほら、あだっちー。花火終わったらお泊りさせてもらい？』
「ちょ、泊まり！？こじけん聞いてない！」
誠『うぅ？A？』
聞いたことない甘ったるい誠也くんの声が耳元でして
心臓が止まるくらいビックリした。
誠『わかったぁ……Aの家行くぅ』
健『はいはい、ええ子ええ子。と、いう訳であだっちーあとよろしく』
「ちょ、ちょっと待って！」
健『花火大会終わったらまた連絡するから！じゃ！』
「こじけん！」
ポロリン♪
「……え、」
誠也くんが、うちに来る……？
しかも、お泊り？
頭の中からっぽで、こじけんの言葉がいったりきたり
ぐるぐるぐる。
え、待って。
待って待って待って！
お部屋誠也くんに見せられへん！！
「い、今何時！」
スマホの時計は20時過ぎを指して。
花火大会って9時頃には終わるよね？
あ、あと1時間しかない！！
「急がなきゃ！」
誠也くんがお泊りするっていうことの重要性は
一旦、後回しで！
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作者名：マリア | 作成日時：2023年9月4日 20時
