〇17歳はオトナビタガリ(前編)-Green ページ1
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「Aちゃん、まだかなぁ……」
分かってる、まだ待ち合わせの10分前やって。
これは完全に俺のワガママって分かってるけどさぁ、
けどもうちょっと早く時間過ぎたってえぇやん！
そわそわして、はよ時進んで！って
意味もなく16ビートとか踏みだしてまう。
佐野晶哉、まだまだ落ち着きがない17歳。
「既読はついてんねんけどなぁ、」
ちょっと早くつきそう！って送ったLINEに既読はついてるけど
返信はまだなくて。
てか、制服着てここ立ってたらめちゃめちゃきまずいねんけど。
―オープンキャンパス参加の学生さんですか？―
「あ、そうなんですけど、知り合いと待ち合わせしてて(笑)」
―あ、そうなんですね！じゃあ後で受付に寄ってください！―
「はぁい♪」
このやり取りももう3回目やし。
よかったら情報共有しといて？
俺こっから1�个眛阿い討悗鵑�ら。
トントン、
「うわぁっ！！」
急に肩叩かれてビックリして振り返ったら、
前から来るとばっかり思っとったAちゃんが
にこにこしながら立っとった。
「もぉっ、Aちゃん！
後ろから来るなら来るって言うてや！ビックリしたやんかぁ！」
結「ふふっ、用事があったから部室からそのまま来ちゃったの。
ビックリさせてごめんね」
「あかん。ぎゅーしてくれな機嫌なおらん」
結「制服姿の晶哉にハグしたら私が逮捕されちゃうよ(笑)」
「俺がいいって言ってるから合法ですぅ」
「えぇー……」って渋ってるAちゃんに我慢できんくなって
いつもみたいにぎゅー！って抱きつく。
結「こら、だめだってば晶哉」
「いやや、びっくりさせたAちゃんにお仕置き」
結「ねぇ許して？」
「あと5分」
結「ここじゃだめだって、ね？」
―ねぇ、あそこの2人カップルかな？―
―高校生の彼イケメンちゃう？―
―でも姉弟かもしれへんな―
―お姉さん美人やなぁ―
さっきの受付の人ら、
ひそひそ声めっちゃ聞こえてますけど。
いっそ見せつけちゃう？
「俺のAちゃん」って。
特にAちゃん見てデレデレしとったあそこの男には！
結「晶哉もうだめ、恥ずかしい……」
「えぇー？もう？まだ全然ぎゅーし足りひんのに」
Prrr Prrr……
結「あ、晶哉ごめん。ちょっと電話出てもいい？」
「あ、もちろん」
大人の男としてここは聞き分けよく
腕の中からAちゃんを解放してあげる。
ほんまはまだぎゅーできたけどな、俺大人やから。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年9月4日 20時
