★◆お見通しボーイズトーク ページ5
・side.Taisei
バッタバタしながら過ごしてた『欲動』公演も
いよいよ今日が最終日。
「なんかあっという間やったな、」とかこじけんと言いながら
遅い昼飯食ってホール棟に行ったら鍵番のリチャ君がおって、
そのまま3人でだらだら駄弁っとった。
「あー、ヒマやなぁ」
リ「そうやなぁ」
健「じゃあ恋バナでもする？」
リ「JKの昼休みか(笑)」
健「だってこのメンツで他に話すことなくないっすか？」
リ「いやもっとあるやろ有意義なネタが」
健「ない、ということで恋バナ決定。
はい、リチャ君どうぞ！」
リ「はぁ？イヤや、勝手に話始めて俺に振んな。
ってか何も話すことないし」
健「またまたぁ。
昨日、公演の後送っていった人が彼女さんなんでしょ？」
リ「さぁ？」
健「ウソつけぃ、がっつり手ぇ繋いでましたやん」
リ「は！？お前見てたん！？うわ、気持ち悪、」
健「おあつぅ、と思って黙って見守ってました♡」
リ「ほんま、お前キモいわ……」
「あ、こじけんめっちゃニヤニヤしながら帰ってきたん
そういうことやったん？」
健「まぁな」
リ「俺、しばらくお前と絶交する」
健「え、イヤやイヤや(笑)
ってことでたいせー次、パス」
「はぁ？(笑)俺の方こそ何もネタないで？」
健「何言うてんねん、お前こそあるやろ。
あんだけユキさんのこと大好きなクセに」
「ぶふぉっ！？こじけんおまっ、急に何言うてんねん！」
健「いや、そんなん誰の目から見ても明らかやろ。
逆に何で隠せてると思ってたん？」
リ「それに関してはほんまにそうやんな(笑)
多分部内で知らんの、……あっ、誰もおらんと思うわ」
「えっ！？そうなん！？」
健「そら、いつかって「ユキさん、ユキさん！」って
犬みたいに後ついて回っとったら誰かて分かるやろ」
リ「たまーにがっつりオスの目で見てる時あんで？自分」
「いやまさかっ、……え、そんなヤバい時あります？俺」
「「ある」」
「うわ、マジか……。え、ユキさんはそれ気づいてるんすか？」
リ「あー、多分好かれてんのは分かってる思うけど
本気とは思ってへんのちゃう？」
健「え、そうなん？
俺、もう100パーたいせーのリアクション見て楽しんでると思ってました」
「ユキさんそんな性悪ちゃうよ！」
リ「庇うのはっや(笑)
まぁ、ユキってやっぱ美人やからなぁ。そこやろな」
「と、言うと？」
つい前のめりで聞いてまう俺にリチャ君がふっ、と得意げな顔をした。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年8月18日 15時
