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それから、なんとか元気になった福本くんともご挨拶して。


大「マジで仲間増えて嬉しいわ!

 俺いっちゃん最初に入ったからさ。

 1人やったらどうしよって思っててん(笑)」


なんてにこにこしてる福本くんは

名前通りの太陽みたいな人で。


大「3人で新入生公演頑張ろな!」

「え?新入生公演?」

健「たいせーまだ今から来んねんて(笑)

 エリーはまっさんが勝手に先連れてきただけや」

大「え、そうなん?」

「あ、あの新入生公演とは、」


なんだか聞き捨てならないワードが聞こえてきて

詳しく話を聞こうとしたら、



ガチャッ、


―はぁ、終わった……―


ぐったりと扉を押し開けて入ってきたのは

これまたイケメンのお兄さん。


身長はちっちゃいけれど

明るい髪色やアクセサリーや服装はすごくやんちゃで、

ちょっとだけ目つきが鋭くて、

ちょっとだけ怖い。


どうしよう。


あんな人と上手におしゃべりできる気がしないよ……。



良「あら?誠也くん今年は早かったですね」

誠「早かった、ってそら、“どっかの誰かさん”が

 舞台上でガチキスかましてくれたおかげで

 みんな勝手に心折れてくれたからちゃう?」

良「あらら、それはそれは。

 接吻もやった甲斐がありましたね(笑)」

誠「こいつ、ほんまに……」


分かりやすくジト目で睨まれてるのに

けらけら楽しそうな正門先輩。


え、“ガチキス”ってどういうこと……?



ガチャ、


―末澤ー、もう新入生入れんで?―

誠「おん、えぇよ」


また扉が開いて、

今度は女の子と男の子が何人かそわそわしながら入ってくる。


誠「正門、……あとはお前に任せるわ」

良「え、誠也くん何が」

―やっと会えた!正門先パァイ!♡―

良「あ、ちょい!」

「えっ!?」


きゅるるん♡って効果音がつきそうな声が聞こえたと思ったら

すっごいキャピキャピした女の子が

いきなり正門先輩にぎゅー!って抱きついた。


大「うわぁ、大胆やなぁ(笑)」

健「あそこまで行くといっそすがすがしいな」


あ、あれは「すがすがしい」って言えるんでしょうか……?


なんて思ったけれど口にはできないまま、

身体の奥の方がなんだかチクチクする。


あれ、このチクチクなんだろう……?


って初めての感情に戸惑ってたら、



ガチャ、


―おっつー……って、まっさん何やってるん?―

―もう新入生に手を出してるの?―

良「こら、そのあからさまなジト目を止めなさい。お嬢さん方」

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作者名:マリア | 作成日時:2023年8月18日 15時

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