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誠「……大晴はユキのことまだ好きなん？」
黒目の大きな瞳にまっすぐに見つめられて
一瞬、ひよりそうになるけど、
ここで引いたらあかん。
そう思って俺もまっすぐ見つめ返す。
「……好きです、今でも」
誠「正門と付き合ってるのに？」
「……はい。それは理解ってるけど、でも好きなんです」
自分でも諦め悪いなって重々思ってるけど。
「ユキさんには誰よりも幸せでおってほしいから。
それが叶うんなら俺やなくてもよくて、
まっさんが幸せにしてくれるんならそれでもえぇから」
なんなんやろうな、この気持ち。
“恋”って呼ぶにはあまりに無欲で、
淳「……ふふっ、まるで“愛”やな。恋飛び超えて」
淳太さんが優しく微笑んで、
すとん、と詰まってた何かが落ちてった気がした。
「“愛”……」
淳「うん。でっかい愛や」
この気持ちにそう名前をつけた瞬間、
なんか全部がしっくりきた。
「……俺、愛しちゃってたんや。いつの間にか」
恋飛び超えて、こんな好きな人に出会えるなんて。
そら分からんよ。
だって初めてやもん、こんな気持ち。
今までの恋と全然やり方ちゃうから、
焦って、ジタバタして、泣いて。
「ははっ、……マジか」
まだ二十歳にもなってへんのに、
もうこんな気持ちに出会っちゃってえぇん？
俺めっちゃ幸せもんちゃう？
けどユキさんのこと“愛しい人”って呼んだら、
なんかめちゃめちゃ抱きしめたなって。
ユキさんを包んであげたなって。
「会いたいな……、ユキさんに」
自然と口から零れた言葉に、
誠也くんが「はぁ、」って深く息をついた。
誠「……まぁ、今のお前なら大丈夫やろ」
「え？」
横を向いたら口元を手で覆った誠也くんが
俺を見て眉を下げた。
誠「大晴。……ユキはな、ほんまは無断欠部してんねん」
「えっ？無断欠部って、あの？」
部活の規則に一番目立つように書いとった事。
“5日以上無断で部活を欠席した場合は退部処分とする”
誠「多分、こんまま部活を辞めるつもりなんやと思う」
「え、そんな、」
頭真っ白になりかけて慌てて深呼吸する。
待って、あかんよ。
そんなん絶対イヤやって。
誠「ユキのとこ行ってやってほしい。
俺らじゃユキの気持ちの全部は受け止めきれへんから」
いつかみたいに「頼むわ」って言って
気まずそうに笑った誠也くんに、
弾かれたように席を立って店を飛び出した。
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マリア(プロフ) - ろにくまさん» ろにくまさんお久しぶりです！現実逃避の場にしてくださってたのに不甲斐ない事になりすみせん。私にとってはろにくまさんのコメントが暖かくて今も嬉しくて仕方ありません。過去作はバリバリ書き直してますのでそのうち必ず戻ってきます。その時はぜひまた。 (3月28日 2時) (
レス) id: 98df0cf24d (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - 長くなってしまいましたが、どうか無理をなさらず、マリアさんにも私にも彼にも彼らにも、幸せが訪れることを祈っております。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - マリアさんが大切にこの物語を綴ってくださるおかけで、キミ恋！は私の現実逃避の場となっていました。私のような読者の拠り所になれる、暖かい場所を作ってくださりありがとうございます。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - お久しぶりです。私もあの日から年末に感じた苦しさとはまた違った苦しさを感じております。彼以外を好きな方との気持ちの差や5人で進む現実に潰されてしまいそうな日々です。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリア | 作成日時：2024年3月9日 0時
