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「……私、正門先輩のことが好きです」
人生初めての告白は、心臓が止まるくらいドキドキした。
良「え……」
ぱち、と瞬きした正門先輩が小さく声を溢す。
そうだよね。
ビックリされちゃうよね。
どうして今、って私でもそう思うもん。
だけど、口にした気持ちは決して冗談なんかじゃなくて、
本気で届いてほしい想いだから。
言わなきゃ、伝わらないって思ったから。
真っ白になりそうな頭を一生懸命動かして言葉を絞り出す。
「……一目惚れ、でした。
『欲動』を観に行った時に、それに気づいて。
でも、本当は初めて会った時から
きっと正門先輩に惹かれてたんだと思います」
―あ、みっけた―
あの日、正門先輩が私を助けてくれた時からずっと。
「私を“エリーちゃん”って呼んでくれて。
「演劇部」なんて、今までの私だったら
きっと一生縁がなかったはずの世界を教えてくれて。
いつも見守ってくれて、
背中を押してくれて、
正門先輩は、いつだって私にとっての“特別”でした」
―もしかして、演劇興味あるん？―
―ようこそ演劇部へ。これからよろしくな、エリーちゃん―
―辞めへんかったら、これからもっと楽しなると思うで？―
―頑張れ、頑張れって俺、明日も明後日もずっとそう思ってるから―
「だから、正門先輩から“エリーちゃん”って
呼んでもらえるような女の子になりたくて、
自信がなくて臆病だった自分から逃げてばかりじゃなくて
変わりたいって、初めてそう思って、」
いけない、声が震えちゃう。
お願い。泣かないでエリー。
今はもう昔のまんまの私じゃないから。
もう少しだけ、
この気持ちが先輩に届くまでもうちょっとだけ、
「メークやオシャレも楽しめるようになって、
友達がいっぱいできて、
大好きな人達と一緒に舞台をつくる楽しさを知って。
大嫌いだった自分のことを
今は「悪くないな」って思えるようになったんです。
正門先輩と出会ったから、私は変われたんです」
顔をあげて正門先輩と目を合わせる。
お芝居が上手で、
嘘も上手な先輩から目を離さないように。
まっすぐ、じっと見つめて。
「だから、今度は私が正門先輩の力になりたいんです。
正門先輩が悩んでるなら一緒に悩みたいし、
立ち止まってるなら私が手を引っぱります。
あの時、正門先輩が手を引いて連れ出してくれたみたいに。
だから、」
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マリア(プロフ) - ろにくまさん» ろにくまさんお久しぶりです！現実逃避の場にしてくださってたのに不甲斐ない事になりすみせん。私にとってはろにくまさんのコメントが暖かくて今も嬉しくて仕方ありません。過去作はバリバリ書き直してますのでそのうち必ず戻ってきます。その時はぜひまた。 (3月28日 2時) (
レス) id: 98df0cf24d (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - 長くなってしまいましたが、どうか無理をなさらず、マリアさんにも私にも彼にも彼らにも、幸せが訪れることを祈っております。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - マリアさんが大切にこの物語を綴ってくださるおかけで、キミ恋！は私の現実逃避の場となっていました。私のような読者の拠り所になれる、暖かい場所を作ってくださりありがとうございます。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - お久しぶりです。私もあの日から年末に感じた苦しさとはまた違った苦しさを感じております。彼以外を好きな方との気持ちの差や5人で進む現実に潰されてしまいそうな日々です。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリア | 作成日時：2024年3月9日 0時
