◆風邪っぴきとボーイズトーク ページ1
・side.Taisei
健「なぁ、たいせー」
「ん？」
健「もっかい聞くけど、ほんまに記憶ないんよな？」
「やから全然ないって(笑)」
お見舞いに来てくれたエリーが
「安心したから部活に戻るね」って帰ってった後、
やっぱちょっとしんどくてベッドに横になっとったら
こじけんがまたその質問をしてきた。
「なぁ、そんなん聞くならいい加減教えてや。
交流会の後、俺なんかしちゃったん？」
今日起きてから5回は聞かれてんやで？
さすがに気になるやん。
やのにこじけんは「別に」とか素っ気なく言って
スマホいじり出すから、
めちゃめちゃモヤモヤしたまんま。
まだ頭も痛いし身体もダルいし稽古は出れへんし、
「もぉ、ほんっまにサイアクや……」
健「それ、昨日の夜の俺も思っとったで」
「え、なんでなん？」
健「言わんけど」
「はぁ？うっざ(笑)」
元気やったら今の絶対締めとったからな？
俺が風邪引いてることに感謝しぃや？
とかこじけんを軽く睨んだら、
「舎弟」って呼ばれとるあざらしのぬいぐるみ抱っこして
しゃーなし自分で記憶を辿ってみる。
確か、桐山先輩と誠也くんが延々に騒いどって。
あ、そぉ言えば淳太さんと何か喋ったな。
えっと何やったっけ……。
前に聞いたことあるなって思って、確か、
……あ、そうや。
“自分の気持ちに名前つける”ってやつや。
そんで、その話は確かに前に聞いたことがあって。
―私は、自分の気持ちに名前をつけることからよく逃げるから
ちゃんと向き合える人はすごいなって―
『欲動』の打ち上げの時に、ユキさんと同じ話をした。
これって、ただの偶然なんかな。
あの後結局聞けへんかったけど、
淳太さんは何か事情を知ってる雰囲気しとったし……。
思い出せ、何かヒントになりそうなこと。
なんか、
―結城ちゃんも……正門くんも
きっとあの夜で時間が止まってるから―
“あの夜”って何やったんやろう。
それも分からずじまいやったけど、
「頑張ってな」って言われて
もっと頑張らなあかんって思って、それで、
健「……せー、たいせー？」
「うぇっ！」
健「おい、この顔面パリコレの小島様に向かって
「うぇっ！」とはなんやねん」
いつの間にかベッドにのぼって俺を見下ろしとった健ちゃん。
え、ちょっとえろない？この態勢。
俺、床ドンされてんねんけど。
「な、なに？」
健「……好きやで」
「えっ、」
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マリア(プロフ) - ろにくまさん» ろにくまさんお久しぶりです！現実逃避の場にしてくださってたのに不甲斐ない事になりすみせん。私にとってはろにくまさんのコメントが暖かくて今も嬉しくて仕方ありません。過去作はバリバリ書き直してますのでそのうち必ず戻ってきます。その時はぜひまた。 (3月28日 2時) (
レス) id: 98df0cf24d (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - 長くなってしまいましたが、どうか無理をなさらず、マリアさんにも私にも彼にも彼らにも、幸せが訪れることを祈っております。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - マリアさんが大切にこの物語を綴ってくださるおかけで、キミ恋！は私の現実逃避の場となっていました。私のような読者の拠り所になれる、暖かい場所を作ってくださりありがとうございます。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
ろにくま(プロフ) - お久しぶりです。私もあの日から年末に感じた苦しさとはまた違った苦しさを感じております。彼以外を好きな方との気持ちの差や5人で進む現実に潰されてしまいそうな日々です。 (3月26日 1時) (レス) @page7 id: 2f3320c7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリア | 作成日時：2024年3月9日 0時
