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「えっと、」って話がよぉ分かってへんユキさんに
キク子さんが説明してくれて、
結「あぁ！あの声かけられたとこか」
菊「そ、そこを闇討ちしたんやって」
「え、ユキさん手出されたんやないんですか？」
結「うん、ナンパはされたけど特に何も、」
「え？……あ、まさか」
正門先輩にまたハメられてるやん！！
あん先輩ほんまにヤバ過ぎちゃう！？
へらへら笑てる顔睨みつけてたらとんとん肩を叩かれて、
振り返ったら上目遣いに俺を見つめてるユキさん。
結「大晴くんが私の敵討ちしてくれたの？」
「え、いや……そんなん言うほどちゃいますけど、」
冷静に考えたら俺女装してただけやんけ。
なんか堂々と「やっつけました！」とか言うたん
恥ずかしなってきた……。
結「ううん、頑張ってくれたんだろうなって分かるから。
ありがとう……たい美ちゃん♪」
「えっ、」
俺の頬をつついてユキさんが悪戯な表情で微笑む。
待って、何でその名前ユキさんが知ってるん？
結「正門から貰った写真も可愛かったけど、
生たい美ちゃんの方がやっぱりかわいいかも」
「はぁっ！？」
正門先輩、マジで何勝手に送ってくれてんねん！！
今すぐにどつきに行きたいんを必死に我慢してたら、
結「……かわいすぎて、ちゅーしちゃいたい」
「え？」
ツンツンしてた指先がそっと頬を包む。
え、今の聞き間違いちゃうよな？
確かに「ちゅーしたい」って。
「ユキさん、あの、」
誠「よーぉし！今から飯行くでー！！」
―おぉぉーっ！！―
聞き返そうとしたら誠也くんの声が被ってもうて
あ、って思った時にはユキさんはもう別ん人と話してた。
え、俺、夢でも見てたん……？
狐につままれでもしたような気持ちで
ぼんやりユキさんを見とったら、
ふいにユキさんがチラッとこっちを振り向く。
結「(か・わ・い・い！)」
口パクやけど確かにそう言って
ちゅ、とかわいく飛んできた投げちゅー。
……ちょっと待ってや、こんなんズルすぎひん？
今めっちゃ心臓ドキドキなってる。
誠「お前らついてこぉい！」
良「よ、誠也くん関西一！」
リ「ごちそーさん」
健「一番高いメシってなんやろなぁ」
わいわいみんなが出て行く中、俺の時間は止まったまま、
健「たいせー、早よ行くでー」
「え、あぁ。おん、」
誠「ってか自分、スカートのまま行くん？」
「え？……あっ！！」
あかん、すっかり忘れとった！！
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作者名：マリア | 作成日時：2023年8月11日 17時
