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菊「えーヤッバ！やっぱうち天才かも！
あ、大晴もう目ぇあけてえぇよ」
「んん、まぶし……、」
目元いじられてる間ぎゅって閉じてた目を久々に開けたら
目の前の鏡に映ってたんは、
「え……。これ、ほんまに俺？」
キラキラした目元にぷっくりピンクな唇。
え、めっちゃ普通にかわえぇ女の子やん。
良「うひゃぁ！かわえぇなぁ♡なぁ、大晴こっち向いて？」
正門先輩に言われるまま振り向いたら、
良「あはっ、最高！♡」
パシャ、パシャパシャパシャッ！
「ちょ、正門先輩撮りすぎやって！」
良「あ、照れてるぅ♡かわえぇ♡」
「なぁっちょ、もぉやめてっ！」
良「そんな恥ずかしがらんと全部見せてやぁ♡」
そんなん言いながらめっちゃシャッター切られて。
恋愛なんたらサークルよりこの先輩の方がよっぽどヤバいやんけ！
ってことで地獄の鬼ごっこ二回戦が始まり、
菊「大晴ウィッグずれるって！」
良「まてまてぇ♡」
もぉイヤや！ほんまにこの部活地獄や！！
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良『えぇか、できるだけ顔はあげたままやで。
そうせんとカメラに顔が映らへんから』
「(分かってますって。けどほんまに大丈夫なんすよね？)」
良『安心しとき。
近くに覆面させた2，3年とこじけん待機させてるし
いざとなったら大晴拾って離脱するから』
「(覆面被って待機って、よぉ規律委員が許してくれましたよね……)」
良『まぁそこんとこはお互い様やろ。
カメラ仕込んでる眼鏡やら盗聴器やら普通に持ってる委員会が
まともな訳ないねんから』
「(あ、確かに)」
―君、たい美ちゃん？―
人気のない18時過ぎの旧棟の踊り場で待ってたら
チャラそうな金髪の男が手ぇ振りながら近寄ってくる。
「あ、はぁい。たい美でぇす♡」
―DMありがとぉ。ほんなら行こっか♡―
「は、はぁい」
神さん仏さんビリケンさん、どうか色々無事に帰れますように。
こっそりお祈りして
男に案内されるままある空き教室に入ったら、
「ひっ、」
舌出しピアスからマンガみたいなキモヲタ風まで
色んなタイプの男が待ち構えとって。
あかん、今全身の鳥肌がゾワッてなった。
―えー、ほんまにかわえぇなぁ♡たい美ちゃん―
―ハァ、ハァ、いい匂い……♡―
―こっちおいでよ♡―
「ひぃっ！」
腕に触ろうとする汗ヲタの脂ぎった手を咄嗟に避ける。
良『うわぁ、クズさん選り取り見取りやなぁ(笑)』
いや、正門先輩笑ってる場合ちゃうやろ！
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作者名：マリア | 作成日時：2023年8月11日 17時
