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美味しいランチを食べて、
写真もいっぱい撮って、
帰りの車の中で誠也くんの鼻歌を聞いてたら
いつのまにか寝ちゃってて、
誠「A、ついたで？」
肩を優しく揺らされて目が覚めたら
目の前に誠也くんがいるから
幸せ過ぎてつい笑っちゃったら、
「なんやねん」って誠也くんも笑いながらそっと頭を撫でてくれた。
「誠也くん、今日はありがとう。本当に楽しかった」
誠「俺も。また2人で出掛けような」
「うん、」
あぁ、まだ終わりたくないな。
ずっと一緒にいたい。
それくらい、誠也くんが大好きで。
「誠也くん、」
誠「ん？」
ハンドルを離した誠也くんの手を握ったら、
そっと指を絡めてく。
どうか伝わりますように。
誠「A？」
「誠也くん、私ね。
今まで出会った人の中で誠也くんが一番カッコいいって思ってるよ。
誠也くんが運転してるところも、
お花見てるところも、ご飯食べてるところも、
お芝居してるところも、全部カッコいいと思ってるよ。
やから、」
絡めた指先にぎゅ、と力をこめたら
誠也くんをまっすぐに見つめる。
「……ずっと近くで見てるから。
誠也くんが本気でお芝居してるところも、全部応援してるから」
誠「A……、」
誠也くんの大きな瞳に吸い込まれちゃいそう。
何も言ってくれない沈黙が、ちょっと怖い。
まだ足りないのかな？
あと、どんな言葉を重ねれば、
誠「……ありがとうな、A。
俺のわがまま聞いてくれて、ほんまにありがとう」
指先をぎゅっと握り返した誠也くんが
くしゃっと顔を綻ばせて笑ってた。
それは、私が一番大好きな誠也くんの表情で。
誠「俺、頑張るから。
Aに一番カッコつけれるように。
やから、ずっと見といて」
「……うん、分かった。誠也くん」
繋いだ手を誠也くんがゆらゆらしたら、
目を合わせながら2人で微笑んで。
あぁ、このまま溶けちゃいたいな。
なんて思ってたらアパートから人が出てきて
ちらっと目が合っちゃった。
「あっ、……じゃあそろそろ行くね」
誠「おん。また学校でな」
「うん。またね」
すごすご車を降りたら、
にこっと手を振って誠也くんの車が出て行く。
曲がり角まで車を見送ったら、急にさっきまでの事が蘇ってきて。
あれ？
私、すごい大胆なことしちゃったかも。
ぶわぁって熱くなるほっぺにあわあわしながら
ふらふらとエントランスに入った。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年8月11日 17時
