〇Be your “Prince”‐Green ページ14
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佐野晶哉、17歳。
ただ今絶賛怒ってます。
「晶哉、お願いだからご機嫌なおして？
何でも好きなもの頼んでいいから、ね？」
晶「俺のご機嫌は1500円のランチセットAで賄えるとでも？」
「なら、カフェラテの単品でもいいんだよ？」
晶「……Aランチにする」
「ふふっ、分かった」
くすくすと今日もかわえぇ
俺がずっとずっと大好きな2つ年上の幼馴染。
晶「言っとくけどまだ許してへんから。
Aちゃんとデートするためだけに
春休みの特別レッスンめっちゃ頑張ったのに、
1個も連絡寄越さんと俺がどんだけ心配したか！」
「それは、本当にごめんなさい。
卒業公演の準備とか次の脚本書いたりしてたら
ちょっと余裕がなくなっちゃって。
晶哉は優しいからってついつい甘えちゃった」
もう、そんなん上目遣いしてこっち見ても絶対許さへんよ。
晶「17歳の誕生日はAちゃんと過ごしたいって本気で思ってたのに……」
今年の正月に勇気振り絞って
「今年の誕生日にデートして！」って言ったら
「いいよ」って笑顔で言ってくれたの、ほんまに嬉しかったんやで？
それやのに
『ちょっと誕生日辺り忙しくなりそう』ってLINE来て
しゃあないなぁ、ここは大人の男の余裕で許したらな。って
『別に遅なってもえぇよ？』って返した途端、
パッタリ連絡取れへんようなって。
……ほんまにめちゃめちゃ心配したんやからさ。
やから、優しい晶哉くんほったらかしにする
Aちゃんなんて許してあげません。
「本当、晶哉には迷惑かけちゃったしお詫びって訳でもないけど、
良かったらこれ貰って？」
晶「え、なに？」
「遅くなっちゃったけど、誕生日プレゼント」
晶「え、やっ……へぇ、」
申し訳なさそうに渡された袋には
“Happy Birthday!!”のシールも張ってあって。
ちゃんとプレゼント用意してくれてたんや！って喜びかけたんを
慌ててポーカーフェイスする。
そん単純な男やって思われたないし。
けど中身何やろ？めっちゃ気になる！
晶「開けてみてもえぇの？」
「うん、もちろん」
澄ました顔しながら丁寧にリボン解いて中のもん出したら、
ちょっと意外なもんやって。
晶「デニムのジャケット？」
「うん。パーカーを着てるのはよく見てたんだけど、
晶哉ってスタイルいいしこういうのも似合うんだろうなと思って」
晶「え、ほんま？めっちゃうれ、あ」
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作者名：マリア | 作成日時：2023年8月11日 17時
