・ ページ2
・
―あーぁ、半分もおらんようなったなぁ(笑)
まぁ、毎年そうやし別にえぇけど―
壇上に戻ってきたあの先輩が
がらんとした教室見てバッサリ言い捨てる。
はっきり言っちゃうんや、そこ(笑)
チャラいだけやと思ってた先輩の印象がどんどん良くなって、
こじけんちゃうけど、ちょっと好きになってまいそう。
―じゃあ、今からは部員紹介やりまーす。
全員やってたら長いから今日は役員とセクション長だけな。
ほんなら、みんなあがってきて―
人が減ったからかちょっとラフになった先輩の手招きで
先輩らが壇上にあがってく。
へぇ、外国人もおんねや。
誠「じゃあ、まずは俺から。
芸能音楽学部現代芸能科3年で見てのとーり部長やってます、
末澤誠也です。
所属は役者、去年までは一応演出もやってました。
役者のセクション長やってるからなんかあったら聞いてください。
はい次、リチャ」
リ「あれ、一発ギャグのブレーキのマネせんでえぇの？」
誠「やらへんわ！
ってかそれ言うたらもっとやりにくなるやん！」
健「見てみたぁーい♡」
リ「ほら、声あがってんで(笑)」
誠「誰やねん今「見たい」言うたん！？」
こじけん、トボけた顔して口笛吹いてるけど
めっちゃ見てんで、末澤先輩。
絶対あとで呼び出されんねやろうな……。
誠「……入部したら見せたるわ。もう次っ、リチャ！！」
リ「めっちゃツンデレやん(笑)
えぇ、社会学部社会学科3年の草間リチャード敬太です。
会計と美術セクションのリーダーをやらせてもろてます。
見ての通り演劇部のアイドル枠です」
え、見ての通りなん？
これってボケ？それともマジ？
リ「すんません嘘です。……誰かツッコんでや」
誠「え、今のボケやったん？」
リ「ボケに決まってるやろがい。
ま、冗談はこの辺にしといて。
さっきの説明でちょっとビビってる人もおんねやろうけど、
きっと入ったら楽しい部活やと思うんで。
よかったら入部待ってます」
穏やかな物言いとは裏腹に、
でっかい瞳はまっすぐ俺らを捉えてて。
あ。こん人もおんなじ熱量で演劇やってんねや、って
ちょっと背筋が伸びた。
それから広報、演出、照明って順に挨拶が進んでって、
誠「次、正門は稲村の代打やんな？」
良「あ、そうですピンチヒッターです(笑)」
―え、カッコいい……！―
―あん先輩イケメンちゃう？―
良「ふふっ、おおきに(笑)」
―きゃぁっ、―
・→←【オープニング】これが一目惚れってやつ？‐Orenge
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：マリア | 作成日時：2023年8月11日 17時
