キミ、カオル。I【すとぷり】

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「なんでなーくんが自己紹介してるん？」


「何でってジェルくん。俺とA、今日初対面……」


「えぇー！なーくんの彼女なんじゃ……」


「違うから！それは莉犬の勘違っ……」


「じゃあなんで、Aはなーくんのジャケット着て………へっまさか…」


「なーくん……初対面の女の子に手出し……」


「してないっっ！ころちゃん、さとみくんテキトーな事を言わないっ！」


「じゃあ、なんなんですか！」


ごちゃごちゃでわちゃわちゃ。


それでも仲がいいのが伝わってくる。


「Aは！俺達の新しいメンバー候補！」


一瞬の静寂。


「や、やったー！」


「女の子だぁぁあっ！」


「やりましたね！なーくん！」


はしゃいでいる3人とは違い真剣な顔で悩んでいるジェルくんとさとみくん。


私の事が嫌だったらどうしようと不安になってしまう。


「何でAがなーくんのジャケット着てるのか解決しとらん」


「……あ、そこ？」


「あと、ちょっと気になる点がねぇ？ ジェルくん」


「なぁ、さとちゃん」


2人が私の方に向き直る。


「「なんでこの状況になったのか説明を！」」


「は、はい！」


その時、ふわっと肩に手が乗った。


振り返るとなーくんが不安そうな目で私を見ていた。


大丈夫と言う想いを込めて微笑む。


この人達にならきっと話せる。


━━━━━━━━━うん。私は、大丈夫。


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