なにかと推しに避けられるんだが 【二】

七十 ページ28

柱合会議とは実に面倒くさい。

集まっては意見を出すときなんて、心臓がバクバクして仕方ない。
その時は、本当に嫌なのである。

いきなりこう言い出したのも、今日が柱合会議だから。
いつも内容は知らされておらず、言う内容を考えてくることも出来ない。

大体内容は決まっているが、いつもアテが外れる。

御館様は時折、私を一番初めに当ててくるときがあるから、その時だけはいつも慣れない。


「今回は新しい柱を紹介するよ」


今は柱の数が八人だから、一人ほど増えるのだろう。
女子だったら嬉しいのだが、柱には腕力が必要不可欠だから、男だよどうせ。


「今回は、例外だから驚かないで欲しい。良いよ、自己紹介をしてくれるかな」

「水柱になります、鱗滝錆兎です」

「...水柱の、冨岡義勇です」


水柱が二人も居る、という事実に、柱の皆はざわざわとざわめいたが、御館様の口元に手を当てる仕草により、水を打ったように静かになる。

え、原作より、二年も水柱になるのが早い。
なぜだ？
だって、彼はまだ十六歳。

＿＿錆兎が居たから、二人で助け合ったからこそもあるのかもしれない。
二人の協力があるからこそ、早くなったみたいな？

...まぁ、良いじゃないか。

そんなことより！彼らが柱になるという事実を知らされていない。
手紙でも、だ。

予定より早く来て、驚かないわけがない。

じっ、と二人の顔を見つめると、二人にニコリと微笑まれ、何も言葉が出なくなってしまった。


「よろしくしてあげてね」

「「「御意」」」


その言葉に私も入っており、二人とも私に驚いたようだった。

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