なにかと推しに避けられるんだが

三十六 ページ39

「同じ部屋で」

「はっ？？？？え、やめて下さい」

「一つですね、かしこまりました」

「え”え”ええ！！？？」


やめてといったものの、すぐに一つになってしまい、おばあさんに言おうと思ったが、首の根っこを宇髄んに掴まれ、部屋に連れ去られた。

宇髄さんは私より二つ年上で(誕生日の関係)、まだ柱にはなっていない。本当は一つの差だけどね。

まだ若いだと言うのに、色気？フェロモン？なんだろう、その...大人の男性という感じがする。直視が出来なくなる......


「うし、風呂入るか」

「先にどうぞ」

「一緒に入るぞ」

「は？？？？」

「行くぞ」

「ぎゃあ”あ”！」


またしても首の根っこを掴まれ、風呂場に直行される。
だが、推しだとしても、誰だとしても、一緒に風呂は入りたくないというか、無理。

バタバタしても、子供が駄々をこねているのを親が連れているみたいな感じで、逃げられなかった。



・・・



「くそ、どうしてこんなことに......」

「意外とあるところはあるんだな」

「死んでください」


タオルは巻いているとはいえ、すぐに逃げ出したい気分だ。
一度逃げ出したのだが、すぐに捕まえられたので、逃げるのは無駄だと判断した。


「私もう終わったんで帰ります！」

「は？ちょ＿＿」


私はドアの近くに居たので、今回は逃げ出すことができた。
宇髄さんも流石に追ってこないようで、足音も聞こえなかった。いや、忍だから聞こえないかもしれないが、普通にご飯まで来なかった。

鱗滝さん助けて......

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