第七話 ページ8
Aside
構口少…炭治郎達が帰った後、俺と兄上、蜜璃はお館様の前にひざまづいた。
お館様「今日の報告、頼めるかな」
お館様は、落ち着く声でおっしゃった。
前世とは変わり病気にかかっておられない為、隣にご息女は居られない。
俺はお館様の言葉に頷き、話始めた
『一言で言えば…ヒーローの卵はこんな物なのか、とガッカリしました。』
お館様「…それは何故だい？」
『無個性な事を馬鹿にする事や、口が悪い事、人を下に見る事等があったからです。まぁ、それも一部の奴等だけですが… 一番大きいのは、何も知らないのに無個性だからと言って炭治郎や善逸、伊之助を馬鹿にしていた奴が居た事です』
お館様「…君も辛かっただろう。それに、君と善逸は音で人の感情が分かるし、炭治郎は鼻で分かる。だから尚更辛かったんじゃないかい？」
お館様は、何処までも優しい人だ…俺や炭治郎達の心配までして下さるなんて…
俺は言葉を続けた。
『…ご心配、ありがとうございます。ただ…数人だけ、無個性だと聞いて驚きはしていましたが、馬鹿にするような音がしなかった者が居ました。』
そう言うと、お館様は安心したような顔になった。
お館様「…そっか、なら良かったよ。…今日はもう夕方だし帰って大丈夫だよ。A…よく頑張ったね、炭治郎達にもそう伝えてくれるかい？」
『御意』
俺がそう言うとお館様は兄上や蜜璃にも「お疲れ様」と言ってから去って行った。
それから俺達は兄上の邸でゆっくりしていた。
俺がお茶を淹れて帰ってくると
杏寿郎「…頑張ったな、A。」
蜜璃「A君、嫌な事されてない？大丈夫？」
と兄上達が聞いて来たので、お茶を机に置いてから笑って言った。
『ありがとうございます、兄上。大丈夫、嫌な事は…炭治郎達が馬鹿にされた事以外は特にはされてないから安心してくれ』
俺がそう言うと、兄上は少し考えるようにして言った。
杏寿郎「むぅ…しかし、構口少年達が無個性故に馬鹿にされた、と言うことはお前も馬鹿にされたのではないか？」
『…俺が馬鹿にされるのは良いんですよ、実際弱いですし…前世で継子だった俺が兄上の代わりとして炎柱になったときも、兄上の所に駆け付けたときも…何も出来ませんでしたから』
そう言って、俺は笑った。
その笑顔を見た蜜璃が、心配そうな顔で言った。
蜜璃「A君、無理してない？ 何かあったら私に言ってね！」
『…あぁ！』
俺がそう答えると蜜璃は笑顔になった。
…あぁ！ と答えはしたが、兄上や蜜璃達に迷惑はかけたくない…
…どうしたものか…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 441人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
誠 - 待ってます！ (2020年12月28日 16時) (
レス) id: 4c1fa166fb (このIDを非表示/違反報告)
脅威のセラフ - いいえ！((‘д’ｏ≡ｏ’д’))無理なさらないでください！いつまでも更新お待ちしています (2020年12月19日 22時) (レス) id: 285d3eca52 (このIDを非表示/違反報告)
夜空ｻﾝ - コメントをして下さった皆様、ありがとうございます…！これから、ゆっくりでも更新をしていこうと思っていますので「それでも良いよ」って方は、これからも宜しくお願い致します…！ (2020年10月29日 20時) (レス) id: a0cdd8f03e (このIDを非表示/違反報告)
らむくん@ヴィル様の旦那さんになりたい人(プロフ) - もう更新はしないのでしょうか……？ (2020年10月19日 18時) (レス) id: c2e37a127a (このIDを非表示/違反報告)
ユラ - 更新楽しみです (2020年8月3日 22時) (レス) id: 1a03f5333b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜空ｻﾝ | 作成日時：2019年9月15日 12時
