1、初めまして ページ2
カナヲside
私、栗花落カナヲです。
中高一貫★キメツ学園の二年菫組。
「お早う、カナヲ。」
私に声をかけてきたのは、神崎アオイ。私と同じくキメツ学園の二年菫組だ。
「お早う。」
すると、向こうから誰かが来た。
禰豆子だ。
竈門禰豆子。彼女は、中学三年生。フランスパンを咥えている。兄の炭治郎は高校一年生。
何組かは、知らない。
「禰豆子だ。」
私がそう言うとアオイは目を見開いて、
「何処にいるの?」
と聞いた。
そっか、私は目がいいから見えるだけで、アオイには見えないのか。
「あっち。」
私が禰豆子の見える方を指すと、
「カナヲの言う『あっち』には、誰も見えないんだけど···」
すると、禰豆子が腕をブンブンと振った。
「フガフガフガ!」
フランスパンを口に咥えてるから何を言っているのか分からない。
「お早う!」
とでも言いたいのか。それとも、
「遅れてごめんね!」
と言いたいのか。それは、私にも分からない。口がフランスパンで隠れているから、口の動きが分からず、当然、何を言っているのか分からない。
「あっ、本当だ。禰豆子見えた。すごく小さいけど、見える。」
アオイが突然呟いた。
「そうだね。」
私は短く返事をすると、また禰豆子の方を見た。
奥からも人影が見える。
三人組で、一人は金髪、もう一人は毛先が赤い···つまり、炭治郎達だ。
金髪は、善逸。
暫く炭治郎を見つめていたのかな。
不意に、目を逸らすと禰豆子が目の前にいた。
「フガフガ。」
相変わらず、なんて言っているのか分からない。
「多分、行こうって言いたいんじゃないかしら。」
さあ。
でも、行った方がいいんじゃない?
私は小さく頷くと、アオイは歩き出した。
私と禰豆子はその後ろを追う。
「アオイ、そういえば、真菰ちゃんは。」
すると、
「ちょっとぉ、三人とも?私を置いて行かないでくれる〜?」
という声と共に、足音が聞こえてきた。
振り向くと、真菰ちゃんが居る。
「休み明けだからって、私の存在忘れてる?あ、まだ集合時間すぎてないから私は遅刻じゃないよ」
ちょっとふざけた言葉でニッコリ笑いながら言ったのは、鱗滝真菰ちゃん。
孤児だったから、錆兎くんと共に校務員の鱗滝左近次さんのところに引き取られたんだ。(←この設定は勝手に考えました!)
「ごめんなさい、真菰さん。」
休み明けって言うのは、今が二学期で、夏休み明け初の登校だから。
アオイや禰豆子も、勿論私も、久し振りの学校にワクワクしてるんだ。
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作者名:練乳いちご | 作成日時:2021年8月21日 15時