第弐佰参拾弐話 ページ34
・_____________
「朝雲、本当に感謝してるよ。ありがとうね」
『?急にどうしたんです?』
潜入し始めて3ヶ月程だった頃、内儀である久さんに突然感謝の言葉を送られた。
お久「あんたが来てくれてから、店にお客が来てくれるようになって禿や見習いの遊女も来てくれるようになって…
『!』
お久さんは涙を流しながら、ありがとうと呟く。
『…あの、少し気になった事があって…聞いても宜しいですか?』
お久「あぁ、構わないよ。なんだい?」
『玉菊にいる人達は皆いい人達ばかりなのに、どうして…花魁達が次々に足抜け……いや、失踪していったんですか?』
今までの表情とは一変、私がそう尋ねた途端にお久さんから笑顔が消えた。
お久「……それはあんただけには絶対に言わないよ」
苦しそうに「すまないね」と笑うお久さんに違和感を覚えた。
…覚えたが、まるで「それ以上聞かないでおくれ」とでも言いたげな目に深追いは出来なかった。
その日からだ、この遊郭で………吉原全体に不穏なオーラが強くなったのは。
417人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凪(プロフ) - コットンキャンディーさん» 思っている以上に伊織君ファンが多くて喜んでます笑 ありがとうございます! (2020年5月18日 23時) (レス) id: 409305a4c2 (このIDを非表示/違反報告)
コットンキャンディー(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています!伊織くん大好きです笑体調に気をつけて下さいね!応援してます! (2020年5月18日 19時) (レス) id: 5295ad42ac (このIDを非表示/違反報告)
やぁ - 凪さん» あざます! (2020年4月26日 13時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - ヤルネコさん» いえいえ!喜んで頂けて何よりです。 (2020年4月21日 0時) (レス) id: 409305a4c2 (このIDを非表示/違反報告)
ヤルネコ - 凪さん» 凪さん!あなたは神ですか?ありがとうございました!!! (2020年4月20日 16時) (レス) id: ad493a3440 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凪 | 作成日時:2020年4月10日 12時