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華江さんが死ん だ。
勤め先の病院が放火され、患者を優先し助けていたら逃げ遅れて一酸化炭素中毒で死 亡した。
ある日。赤音のお見舞いに行った時元気がないと指摘され華江さんが死 んだ事を話した。
そしたら赤音が顔を青くして泣き出した。
『何で赤音さんが泣くんだよ…』
「ごめん…ごめんなさい…私の所為かもしれない…」
『は?何で?』
赤音は言った。
「夢を見たの」と。
『夢⁇…どんな?』
「あの火事の日の夢。私は夢でも一命を取り留めたんだけど火傷が酷くて大きな手術をしなくちゃいけなかったの…費用は4000万」
夢の内容は本来あるはずだった原作の話。本来あるはずだった赤音の未来だった。
「もしアレが夢じゃなかったら…まるで私の身代わりみたいで…」
『そんなのあるわけないだろ』
「だって…A君のお母さんの死因は火事じゃない‼」
『偶然だよ…絶対に赤音さんの所為じゃないから。泣かないで』
「ごめんなさい…」
アレから何となく居づらくなりいつもより早めに帰宅した。
「まるで私の身代わりみたいで…」
赤音の言った言葉が頭から離れなかった。
「前見て歩かないと危ないよ」
『……誰?アンタ』
「私は
『あっそ…』
病院を出る寸前で声をかけてきた女の子。多分俺と同じくらいの歳。
別段可愛いってわけでもない普通の子。だけど何となく目が離せなくてこのままこの子とはい、さようならってしたらダメな気がした。
『…忠告ありがとう。俺は姫柊A。君の言う通りちょくちょくこの病院に知人の見舞いに来てるから…見かけたらまた声でもかけてよ』
「うん。わかった。またねAくん」
さっきまでは赤音の言葉が頭にこびりついてたのに今はあの女の子が頭にこびりついて離れない。
これは恋だとか愛だとかそんなんじゃないって本能がわかる。
あの子の事がすごく恐ろしいんだ。なのにすごく惹かれてる。
あぁ…そうだ。
あの子は何となく母さんに似ているんだ。
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星空(プロフ) - あの、LGBTQって何ですか? (2021年11月20日 20時) (レス) id: 6329fbc5cb (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年10月25日 18時