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side K.Nozomu



望「ん…ぅっ…。」



うっすらと目を開けると、既視感のある光景が目の前に広がっていた。


あれ、なんか見たことあるような光景やな…。


なんて考えていたら、腹部に鈍い痛みが走った。
小さく呻き声を上げるが、体は鉛のように重くて動けない。



桐「失礼しまーす…お、望。起きたんなら言うて

ぇや。って、無理か。」



照史くんがお盆を持って部屋に入ってきた。
独特な笑い方で笑っている。



望「あ、きと、くん…おれ…。」



桐「ん?あぁ、修練場でな、血だらけで倒れとっ

たんやで?銃弾のスピード上げすぎやな。

それで、淳太くんが治療してくれたんよ。

1週間も眠ってたんやで?」



そないに、俺…。


照史くんと話している途中で気付いたが、淳太が俺のベッドに顔を伏せるようにして眠っていた。
左手は、しっかりと繋がれている。


…あ、また俺、迷惑かけた…。
嫌や、捨てんといて。俺を、1人にせんで…。



望「嫌、や…いや…。」



桐「え、望?どないした、大丈夫か?」



目の前が揺れている。
照史くんが頭を撫でてくれるが、涙が止まることはなくて。


おかんみたいに、皆も俺を置いていくのではないか。
俺はまた、1人になってしまうのではないか。


そんな考えが、頭を支配する。
不安で仕方がなくなって、手をぎゅっと握り締めた。



中「…んぅ…あ、のんちゃん…。」



そのせいで、淳太を起こしてしまったのだが。
淳太の顔色は良いとは言えなくて、隈が出来ていた。



桐「淳太くんな、毎日毎日、徹夜で看病してたん

やで。望がなんで泣いているのかは分からへんけ

ど、お前はこない大切に思われとるんや。

もっと自分を大事にしいや。」



照史くんが優しく微笑んでくれる。
淳太は手を繋いだまま、話し始めた。



中「…良かっ、た…のんちゃん、死んでまうかと

思った…。もう、無茶、せんといて…。」



下を向いているのでどのような顔をしているのかは分からない。
只、淳太の肩は小さく震えていた。

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百瀬 花楓(プロフ) - コメントありがとうございます!そう言っていただけるなんて…嬉しい限りです!今後とも、よろしくお願い致します(*^^*) (2020年6月28日 8時) (レス) id: 2a826d73c9 (このIDを非表示/違反報告)
のん - このお話ほんとに大好きです!これからも更新頑張ってください! (2020年6月28日 0時) (レス) id: 4b0daf74e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百瀬 花楓 | 作成日時:2020年5月11日 18時

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