９１話 ページ42
zm「ﾊｧ…心が広い…いや、油断し過ぎなだけやな…」
『油断なんて…』
zm「いや、油断しとるわ。ずっと男と話す機会がなかったからってな…距離が近過ぎるで？」
ゾムの目が私を刺す
それ私は根負けしてしまう
ただ、それでも鬱先生と距離を置くのは嫌だ
あの一瞬見えた悲しそうな瞳を
私は放っておけない
『…なら…
そう告げれば
またジッと私を見た後、ため息をついた
zm「……ﾊｧ…まぁええわ…Aは許したる。Aはな」
『……鬱先生へのお叱りは程々にね』
zm「俺とトントン次第やな……それ、グルッペンに持っていくんやろ？」
私の手元にあった資料を見てそう言う
あぁ…手に持っていたのに忘れる所だった
『えぇ。随分とトントンが疲れていたから…私が代わりにね』
zm「だから大先生の部屋に…あかんで？他のやつならまだええけど、大先生の部屋に一人で行くんはダメや」
…今日のゾムは随分と過保護な様子
何時もはダクトを駆け巡って
悪戯したり任務に勤しんでいたりするのに
『…何だかトントンみたいね』
zm「俺が？…いや、誰だってこうなると思うわ…」
ゾムは少し苦笑いする
でもその顔は優しくて
慈愛が溢れた目をしていた
…ゾムもこんな顔をするのね
zm「あ、グルッペンだからって油断したらあかんからな？」
『？…グルッペンも？』
zm「男は皆あかんねん！」
『…ならハグくらいは駄目なの？』
zm「…ハグするんか？」
再びギラりと鋭くなる目
どこまで良いのか
「ハグは挨拶」じゃないの？
zm「……いつされたん」
『え…朝に起こされた時…zm「ど、どういうことや？！」…ほら、グルッペン最近は毎朝ちゃんと起きているでしょ？私を起こしてくれてるからで…前にオスマンとロボロにも言ったんだけど…』
zm「えぇ…何やねんそれ…」
また咎めるのかと思ったら
普通に落ち込んでいる様子だった
落ち込む要素などあっただろうか
その後、何かブツブツ呟き
一頻り考えていた様だったけれど…
zm「…取り敢えずその資料…届けなあかんよな…二回も引き留めてすまんかったわ…」
『えぇ…分かった…ありがとう』
神妙な顔をしたゾムと別れ
私は書庫を後にした
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斬(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます…！今はこちらは温め中ですけども、更新再開はさせますので暫しお待ちを〜(*^^*) (2020年1月12日 17時) (
レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - コメント失礼します〜このシリーズも、他のシリーズも全て面白いです♪これからも頑張ってください(*＞∇＜)ﾉ (2020年1月12日 15時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - ゆうりさん» 私もここまで続くと思ってませんでした…コメありがとうございます(*^^*) (2019年8月10日 21時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり - こんなにたくさん書く気力が無い (2019年8月10日 20時) (レス) id: 82279f1e63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斬 x他1人 | 作成日時：2019年5月17日 21時
