９０話 ページ41
鬱先生の綺麗な頬にそっと触れる
『白い肌…』
思わず口から漏れた
ut「Aちゃんの方が綺麗やで？」
そう言ってこちらを向き
私の頬に口を寄せ、小さなリップ音が鳴る
『……！！』
思わず身を引いて頬を抑える
目の前には相変わらずニコニコする鬱先生
ut「ﾌｯ…かわええなぁ…その反応。顔も真っ赤にして…」
再び近付いてくる鬱先生に
私は後退りしてしまう
でも、直ぐ後ろに壁が
もう下がれない
『っ……』
ドンッと耳元で音が鳴った
壁に手を付かれ、逃げられない
目の前には鬱先生の顔
その距離、５センチも無い
ut「なぁ…Aちゃん…」
そう言って私の顔を上に向かせた瞬間
バンッ
「大先生！！」
扉が思い切り開き、誰かが立っていた
私からは鬱先生が影になり見えなかった
ut「何や…タイミング悪いなぁ……ゾム」
居たのはゾムだった
鬱先生が私の前から退ければ
彼を睨むゾムの姿
zm「大先生…それはあかんやろ…」
ut「何言うとるん？僕はいつも通りやろ？」
zm「相手を考えろや…」
私の手を掴み
ゾムと私は鬱先生の部屋を出た
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ずんずんと歩くゾム
掴まれている腕が少し痛い
私は足を動かすので精一杯だった
いつの間にか書庫に着き
ゾムと私はそこへ入る
そしてやっと腕が離され
中の椅子に座らされる
本のいい匂いがするが、今はいい心地がしない
目の前にゾムが座った
…怒っている？
『…ゾム』
zm「…すまん」
怒気を含んだ声でそう言った
手が震えている
『何で謝るの…？』
zm「…Aには危機感がないんか？」
こちらを向いた
鬱先生に向けていた目とは違い
何処か悲しげだった
zm「大先生は…危ないんや。アイツオンナ遊びが過ぎるん…今の狙いはあんたやで」
それを聞いて先程の鬱先生に納得する
『…そうなのね…なら尚更、鬱先生と関わらないと』
その瞬間、ゾムがドンッと机を叩いた
zm「ええんか？！さっき何されそうになってたん？！あんた、怖かったんやろ！なのに何で…」
『確かに怖かったわ。でも今思い出せば…鬱先生は悲しそうだったの…』
zm「…は？」
『……よくは分からないけれど。兎に角、距離を置いたりはしないわ』
フードから綺麗な緑色の目が覗いた
その目は見開かれていた
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斬(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます…！今はこちらは温め中ですけども、更新再開はさせますので暫しお待ちを〜(*^^*) (2020年1月12日 17時) (
レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん - コメント失礼します〜このシリーズも、他のシリーズも全て面白いです♪これからも頑張ってください(*＞∇＜)ﾉ (2020年1月12日 15時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - ゆうりさん» 私もここまで続くと思ってませんでした…コメありがとうございます(*^^*) (2019年8月10日 21時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり - こんなにたくさん書く気力が無い (2019年8月10日 20時) (レス) id: 82279f1e63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斬 x他1人 | 作成日時：2019年5月17日 21時
