３９話 ページ40
目の前には
色んな種類のケーキや
美味しそうなスコーン、エクレアなどが並ぶ
そして渡されたのはアップルティー
甘い香りが鼻をくすぐった
gr「ほう…アップルティーか。珍しいな」
em「えぇ。Aさんが白雪姫の子孫、ということをふと思い出しまして…」
tn「それって林檎を食べて眠りについた白雪姫に対してどうなんや…」
そう言い、私を見るトントンさん
『林檎を食べて眠りに落ちた白雪姫は王子様のキスで目が覚めた…そして私達子孫に繋がり、こうして皆様に会えているのですから…林檎は私達を繋いでくれた大切なフルーツですよ？』
em「…そのようにお考えとは、驚きです」
tn「確かに…そう考えると有難いなぁ」
心做しか空気が柔らかく感じた
『こんなに美味しいケーキ、初めて食べました…』
os「城下で買ってきたんや。初めて買ったケーキ屋さんめう。当たり引いたなぁ…」
gr「今度は俺も連れてってくr…tn「暫くは無理やろなぁ〜」…うっ…」
em「他にも色々なケーキがありましたよ。何より、甘すぎないものが置いてあるので、私にはこれまでで一番イチオシの店ですね…」
tn「…思ったんやけど、グルさんとオスマンとA、アップルティーにケーキって甘すぎるんとちゃうか？俺とエミさん見たいに珈琲にすれば…」
gr「甘い物を楽しんでいるのにそこへ苦いのをぶっかけろと？」
os「女は黙って甘いもの」
『アップルティーがスッキリしているので美味しいです…！』
tn「あかんわエミさん…この人ら舌壊れてるわ…」
em「ちょっと僕たちにはわからん世界ですわ…」
という話が続く中
ふとエーミールさんが読んでいた本に目が行く
『エーミールさん、先程読んでいた本はどのようなものですか？』
em「？…あぁ、これですか？これは【羽が生えた鳥】という本です。名前が変わってますよね」
確かに
最初から羽が生えているはずの鳥に
「羽が生えた」という表現はおかしいと思った
em「この本は１人の天使の話でして…少しファンタジックな物語です。良かったら読みますか？私はもう3周目でして」
書庫の本は読み切ってしまってるんです
そう言うエーミールさん
興味があった私は借りることにした
それにしても書庫の本を全部読んだ
というと随分と凄い量だ
パッと見てここは千を超えるほど
本がありそうだったから
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作者名：斬 | 作成日時：2019年4月26日 19時
