【wrwrd】籠の中の少女【gr】 (ページ15)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:110,046 hit

１４話ページ15

『私、城から１度も出た事がなくて…今日が初めてなんです。それに自分の部屋から出たのは８年ぶりくらいだと思います…』

zm「は！？８年も部屋の外出してもらえんかったん！？」

tn「完全に鳥籠ですやん…親の理由は何です？」

『実は私自身、全くわからないんです。出してと言っても聞いてもらえず、話す相手も１日３回来るメイドさんだけで…』

os「そんな中にこのパーティーが開かれたってことやな」

『はい…８年ぶりでとても戸惑ってしまって…そんな中で貴族や王族の方々が挨拶に来られて、最後にいらしたのが総統様だったんです』

gr「俺の事を知っていたようだが誰から聞いたんだ？」

『お父様からです。と言ってもお父様の話を信用出来なかったのでほんの少ししか覚えていませんが…』

tn「それにしてもよく俺達に頼もうと思ったなぁ…グルさんの顔、怖くないんですか？」

gr「え…俺の顔怖いか…？」

『そんなことないですよ？優しい目をしてます…』

総統様の目を見つめると
プイッとそっぽを向く

zm「ｺｿｯ))いやぁ～グルッペンもそんな顔するんやな～w」

小声でゾムさんが何かを言っていたが
聞こえなかった

os「思ったんやけど…俺達姫さんに敬語とか使ってないねんで？気ぃ悪くしてないめう？」

『大丈夫ですよ、「姫さん」ではなくて「A」と呼んでもらっても結構です。』

tn「え、ほんなら僕も失礼しますわ…Aも敬語やめたらどうや？」

『すみません…どうしても癖でして、なかなか敬語が外せないんです。』

gr「そうか…なら俺の城の者は全員「〜様」ではなく「〜さん」か呼び捨ての方がいいのだが」

『…ならグルッペンさんで。…話が逸れましたが、皆様に私がお願いした理由はそんなものです』

zm「次は俺の質問やな！」

『はい。兵士の方々の事は私はよくわかりません…メイドさん達からも何も聞いていないので。ですが今日は、まるで私が脱走するのを見越している様だったんです』

tn「え、それやばいんでない…？」

『いえ、それは兵士の方々のみです。メイドさん達が私に「今日のパーティーで攫ってもらったら…」とか色々と私に言ってきたので…可能性ですが彼女らが手を回したかもしれないです…』

gr「随分と慕われているんだな…」

『えぇ…私の数少ない話し相手ですし…いい人ばかりですから…』