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１８話(gr side) ページ19
gr side
黒い両開きの扉に
金色の字で「グルッペン･フューラー」
と書かれた部屋へ着く
ｶﾞﾁｬと俺はその扉を開いた
シンプルに黒を基調とした部屋
いつもメイドの者達がきて掃除しているからか
埃一つない
俺は抱えていた彼女をベッドへ運んだ
ｽｩｽｩと寝息を立てる姿は
形容し難い美しさである
ベッドに寝かせると
黒いベッドに彼女の白い肌が映える
gr「っ…」
流石の俺でも自分は男だなと思った
本能というものがある
ネグリジェという薄着のため
余計である…
優しくAの頬に触れた
雪のように溶けて消えてしまいそうだった
『…んぅ』
と声を漏らしたAに
自分の理性の限界を感じ
俺は逃げるように部屋を出た
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
大広間へ向かう道中
頭はグルグルと回っていた
gr「…俺も弱ったな。たった一人の女に対してこれほどまでになるとは。しかもまだ素性も知らんというのに…」
と少し自傷気味に笑う
常に国政を回し、敵国や友好国など
そんな事しか考えてこなかったのだ
まさかここにきて…と自分でも驚きである
よく分からん…
何故こうも心臓が鳴るのか
彼女に触れたいと思う
だがそれが、少し怖いと思った
そんな事をしたら
彼女が壊れてしまうのでは
そんなことを考える
だが、ベッドで眠る彼女を思い浮かべると
また顔が熱くなる
gr「っ……はぁ…これでは奴らにからかわれるなぁ」
少し火照ってしまった顔を扇ぎ
落ち着かせながら
俺は目の前の大広間の扉前で
小さく呟いた
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作者名：斬 | 作成日時：2019年4月26日 19時
