二十七周目 ページ28
それから、お母さんがお粥を作ってくれたり、熱を測ってくれたりして。
さっきより少しましになった風邪と格闘しつつ、私はベッドの上で寝返りをうった。
渉がいなくなった部屋は、静かで、やけに広く見えて。
今日あった出来事がぐるぐる頭を回って、1人恥ずかしくなった。
あの時、…渉は、何を言おうとしたんだろう。
会いたかった。今すぐ、渉に。
今すぐ渉に会って、続きを聞いて、このふわふわした感情に答えを出したい。
ぴこんっ。
ふいに、脇に置いていたスマホが通知を知らせた。
誰だろう、と思って画面を見ると。
『わっ、渉……!?』
画面に表示されてるのは、紛れもない"浦田 渉"で。
しかも、チャットじゃなくって、…電話、だった。
渉が電話してくるなんて久しぶりすぎて、でも声を聞きたくて、だけど少し気まずくて、タップしようとする指が震える。
その間にコールはずっと鳴り響いて、渉がこんなにも私を待ってくれてる、なんて考えたらなんだか嬉しかった。
…ぽち、
「…もしもし?」
画面越しに、大好きな声が聞こえてきた。
155人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
直刃 - 完結おめでとうございます、!私はなんといってもたぬきさん推しでして・・・この作品、凄く大好きなんです。なので続編、是非作っていただけると舞い上がります!! (2018年3月23日 0時) (レス) id: 461041a079 (このIDを非表示/違反報告)
moka*(プロフ) - 完結おめでとうございます!私は続編読みたいです! (2018年3月15日 11時) (レス) id: 26fe5d4713 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 完結お疲れ様でした!私は是非読んでみたいです! (2018年3月14日 18時) (レス) id: a4c1cc0525 (このIDを非表示/違反報告)
Star~ - 初コメです!付き合ってからのお話も読んでみたいです! (2018年3月14日 14時) (レス) id: 0bb5a78bda (このIDを非表示/違反報告)
黄衣(プロフ) - 藍さん» 藍さんありがとうございます〜!キメるところはキメるたぬきさんですね…! (2018年3月13日 20時) (レス) id: c21a9e51ac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黄衣 | 作成日時:2017年9月4日 18時