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リノと別れてから、あっという間に1ヶ月が経った。


リノと大学で顔を合わせても目をそらされる日々が続き、
結局外すことができていない指輪を、ハンに“外せ”と呆れられてしまう毎日を過ごしていた。


ハン『今日夜、飯でも行く?』


「うん行こう」


ハン『美味いもの食ってヒョンのこと忘れろよ』


「……ほっといて」


ハン『また連絡する』


いつも元気なハンに励まされているのは事実で、
笑顔で手を振ってくれるハンに、自然と笑顔はうつる。

「またね」


そう返事を返すと、いつも乗るバスを待つ。


メッセージの通知を知らせる音が耳に入りスマホを取り出す。

“ここに19時で”
とお店のURL付きでハンからメッセージが届く。


早っ、

さすがだな…


了解のクマのスタンプを押し、携帯を閉じた。



バスが到着し、乗り込み1番後ろの端っこの席に座る。

今日は空いてるな。ラッキーだ。



バスの扉が閉まる音が響くと、
“乗りますっ”と急いで乗り込む人の声で顔を上げる。



顔を上げ正面を向くと、リノが息を切らして立っている姿が目に入る。

一瞬目が合うもののすぐに逸らされ
1番前のひとり席に座るリノを見て当たり前のことなのに、胸がズキっと痛む。


付き合っていた頃は、
大学までバスに乗って行き帰りしていたし、
2人がけの席に座り手を繋いで音楽を聞いて……


って本当いつまで、未練がましいんだ私は。





鞄からイヤホンを取りだし、リノの後ろ姿が入らないように目を閉じた。



──────



『あ、』

「?」


ハンと約束していたお店に早く着いてしまい、
外で待っていると“あ、”と声が聞こえ顔を上げる。


『Aさん、ですよね』


「ああ、えっと、」


名前、なんだっけ……


『ヒョンジンです』


「あ、ヒョンジンさん。こんばんは」


“こんばんは”と笑って返事をするヒョンジンさんは、
“何してるんですか?”と私の隣に立つ。


「友達と今からこのお店で飲むんです」


『そうなんですね』



ハン『A〜お待たせ』


そうのんびり歩いてやってくるハンは、
“えっ!?”とヒョンジンさんのことを見て目を開く。


『ハン!?』


ハン『ヒョンジナ!何やってんだよこんな所で』


え?知り合い?まさかの?
2人は楽しそうに“久しぶり”と世間話を始めている。


「……」


ハン『あ、ごめんA、ヒョンジンも一緒に飲もうよ』


と気分が上がったのか、
ヒョンジンさんを連れて先にお店へと入って行った。

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belle(プロフ) - ヒョンジン〜もう素敵な世界観すぎて感動しました!泣Kii123さんの作品どれも大好きです! (12月20日 23時) (レス) @page50 id: fb48995cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Saa(プロフ) - ヒョンジンが報われてよかったです! (11月26日 8時) (レス) @page50 id: 77cba17a92 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - 今作も最高ですし泣きました。毎回とても素晴らしい作品を執筆して頂きありがとうございます。感謝しかないんですけれども.....次回作も楽しみにしております。お体には気をつけてください.... (11月23日 21時) (レス) @page50 id: 80317f73c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白すぎました!展開も最高です!次回作もとてもたのしみです!! (11月23日 20時) (レス) @page50 id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)
- 最高に面白いです!! (11月22日 1時) (レス) id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年11月10日 23時

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