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初めて行くカフェに、ワクワクしながら席に座る。

ヒョンジン何か食べるかな。
まだ時間かかるって言ってたし先になにか食べようかな。




『ソア〜何で1年って言ったの?』



ふと、聞きなれた“ソア”という名前に反応する。

私の後ろ…?

バレないように振り返ると、リノの彼女が目に入る。




『とりあえずね。1年経っても私が逃がすわけないじゃん』




『え〜!ハハ、なにそれ最低すぎ』


『あの女が好きなんだろうけど、私の嘘を信じて別れて私と付き合うって言ったんだから、責任取ってもらわないと』



楽しそうに笑う2人は、
もちろん私なんかの存在には気づいてなくて。


『やっとリノを手に入れたんだから、逃がさない』


『いつまでも脅してたらバチ当たるよ』


2人の笑い声はカフェに響き、
それに気づかない2人は私が席を立ったことにも気づいてないだろう。



「…どういうこと?」


そう2人の目の前に立てば、彼女から笑顔が消える。


『…聞いてたの?』


「うん聞いてた」


『………』


「リノについてる嘘ってなに?」


なにを、脅されているの?


『嘘なんかついてないよ』


「正直に話してよ」



『はぁ?何であんたなんかに』



イラついた表情をみせる彼女は、
“もう行こう”と友達を連れて席を立つ。


「待って、」


『離して!』



「っ、リノに何したの」



掴んだはずの手は、一瞬で振り払われ反動で体がふらつき、テーブルにもたれかかる。


『関係ないでしょ』



友達を連れ、カフェをでていく彼女に、
呆然としながらも頭を整理する。


リノは、彼女に何かしらの嘘をつかれて、騙されて脅されて、私と別れたってこと…?



1年が、彼女と付き合う期間。

それが条件…?




「っ、」





カフェを出て、リノに電話をする。

通話中で繋がらずメッセージを送る。
“今すぐ公園に来て”と送ると早足で公園へと向かった。



公園に着き、リノの姿は見えず電話をかける。


『もしもし?』


「今から、公園きて」


『何で』


「話がある」


『今話して』


「……リノは彼女のこと好き?」


『うん好きだよ』


そっか。

“好き”なんだ。



『本当に…?』


騙されていても、脅されていても、


好きなの?





『もういい?』


「…ぇ、」


『今、ソアといる』


「……」



2人で話している時とは違うリノの冷たい声に、
心臓がギュッと痛くなる。


「……分かった、またね」

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belle(プロフ) - ヒョンジン〜もう素敵な世界観すぎて感動しました!泣Kii123さんの作品どれも大好きです! (12月20日 23時) (レス) @page50 id: fb48995cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Saa(プロフ) - ヒョンジンが報われてよかったです! (11月26日 8時) (レス) @page50 id: 77cba17a92 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - 今作も最高ですし泣きました。毎回とても素晴らしい作品を執筆して頂きありがとうございます。感謝しかないんですけれども.....次回作も楽しみにしております。お体には気をつけてください.... (11月23日 21時) (レス) @page50 id: 80317f73c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白すぎました!展開も最高です!次回作もとてもたのしみです!! (11月23日 20時) (レス) @page50 id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)
- 最高に面白いです!! (11月22日 1時) (レス) id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年11月10日 23時

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