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「…私がヒョンジンの気持ちにいつまでも答えられないのは、忘れられない人がいて…」


『うん』


「ヒョンジンに対して、思わせぶりな態度とか遊んでるとか、そういうつもりはもちろんなくて…」


『うん』


「でもいつまでも、ヒョンジンを待たせる訳には、いけないって思っていて…」


『うん』


「だからその、ヒョンジンも、私なんかのこと待つんじゃなくて…もう、いつでも捨てていいからね」



『……』



……私、何言ってるんだろう。


話したいことが、上手くまとめられなくてごちゃごちゃ。


伝えたい気持ちが、上手に伝えれない。



『Aはさ、俺と一緒にいるの嫌?』


「…ぇ…?」



『確かに待ってるのは事実だけど、急かすつもりはないし、俺はAと一緒にいるのが楽しくて一緒にいる。』



まっすぐ目を見て話すヒョンジンに、
目を逸らすことが出来ずに、吸い込まれるようにヒョンジンの瞳を見つめる。


『Aが俺と会いたくないとかだったら別だけど』


「ううん。そんなことない」



『そ?なら、俺はこれからもAといるよ』


嬉しそうに微笑むヒョンジンは、私の頬を大きな手で包む。


その瞬間、じわっと目頭が熱くなるのを感じ、一瞬で視界がぼやける。


『っ、あ、いやごめん』


泣く寸前の私の顔を見て、
頬からヒョンジンの手が離れ両手をあげては、私を心配そうな顔で見る。


「ううん。ごめん、嬉しくて…」



『あ、そっちか…よかった…』



「ヒョンジン、ありがとう」



『こちらこそ』



結局、ヒョンジンの優しさに甘えてしまう自分に嫌気がさす。


目の前のヒョンジンは、
あんまり気にしてない様子でお酒を飲んでいて、
私のことを見ては微笑んでくれる。


「………」



こんなに想ってくれる人なんか、いない。

今後、現れないだろう。



リノのことは、忘れよう。


いい加減、忘れないといけない。



──────


『A、また連絡して。ゆっくり休んで』


家まで送ってくれるヒョンジンに、お礼を言うとヒョンジンの姿がいなくなるまで外で待った。


ヒョンジンの姿が見えなくなって、
部屋に入り紙袋を手に取ると、ある場所へと向かった。

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belle(プロフ) - ヒョンジン〜もう素敵な世界観すぎて感動しました!泣Kii123さんの作品どれも大好きです! (12月20日 23時) (レス) @page50 id: fb48995cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Saa(プロフ) - ヒョンジンが報われてよかったです! (11月26日 8時) (レス) @page50 id: 77cba17a92 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - 今作も最高ですし泣きました。毎回とても素晴らしい作品を執筆して頂きありがとうございます。感謝しかないんですけれども.....次回作も楽しみにしております。お体には気をつけてください.... (11月23日 21時) (レス) @page50 id: 80317f73c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白すぎました!展開も最高です!次回作もとてもたのしみです!! (11月23日 20時) (レス) @page50 id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)
- 最高に面白いです!! (11月22日 1時) (レス) id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年11月10日 23時

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